madarameのブログ

ウェブと営業と三行日記。

IMG_6659


ヒトラーにより西ヨーロッパが崩壊しかけ、派遣した英陸軍はダンケルクに追い詰められて全滅寸前で、英国自体も存亡の危機という、暗黒の27日間。 
この映画は、チャーチルが首相に就任して最初の困難な意思決定を描いた作品と言える。 

アカデミー主演男優賞を獲得した、ゲイリー・オールドマンの演技が最高オブ最高。 
秘書曰く「短気で、激情型で、腹立たしくて、恐ろしいが、笑いを誘う」チャーチルの超曲者な人物像と、国難を前にしての揺れ動く繊細な心の揺れ動きを見事に演じ切っている。 
先月観てインパクトか強かった、「バーフバリ」で神話的英雄たる真の王を圧倒的に演じたプラバースとは別の意味で、チャーチル首相と意思決定の困難さを演じ切ったゲイリー・オールドマンは圧倒的だった。有名な演説シーンとその際の有名なフレーズは、圧巻である。 

周辺の役者も素晴らしかった。 
気丈に檄を飛ばしながらもチャーチルを支える、妻クレメンティーンを演じたクリスティン・スコット・トーマス。 
ある重要な役割として意思決定を行った、国王ジョージ6世を演じたベン・メンデルソーン。 
憔悴仕切って英国の苦境を体現したような、ネヴィル・チェンバレン前首相を演じたロバート・ピックアップ。 

チャーチルは、自身を長年支え続けた妻クレメンティーンに関して、こう語っている。
「私の業績の中で最も輝かしいことは、妻を説得して私との結婚に同意させたことである。」 
この言葉自体は未登場だが、これが全く正しいことは、映画で描かれている。 

印象に残ったのは、 450人の議員がひしめき合う国会議事堂と地下壕の戦時作戦室の狭さ。 
心情を示すような、空から俯瞰するカメラワークと空を見上げるカメラワーク。 
チャーチルでありゲイリー・オールドマンとしか言いようがない見事な特殊メイク(担当した辻一弘氏は特殊メイクでアカデミー賞受賞)。 

一つ難点を挙げるとすれば、他にも批判している方は多いが、やはり日本版タイトルの副題だろう。 原題は「DARKEST HOUR」で、英国が戦中で最も暗闇に包まれていた時期の意味。副題付けるなら、原題と作品テーマを生かせよな、と心底思う。 

さて、この映画を楽しむには、第二次世界大戦における1940年5月時点でのイギリスの状況をザックリ理解しておくのが良いだろう。歴史好きや演劇好きな人は、特に楽しめるに違いない。 だが、最も響くのは、先の見えない困難な状況の中でのトップの意思決定の難しさ、を分かっている人だと思う。 

なお、この映画で重要なキーとなっている「ダイナモ作戦」(ダンケルクの戦い)は、昨年観損ねた映画「ダンケルク」(クリストファー・ノーラン監督)で描かれているので、早速明日レンタルして観ようと思う。


    このエントリーをはてなブックマークに追加

LINE BLOGが一般公開されて、誰でもブログを作れるようになったことで、けんすうさんが考察を書かれていたので、自分でもTwitterでつらつらと考えてみたことをまとめてみた。

好きなフォントで自分らしくブログを書こう!著名人向け「LINE BLOG」を全ユーザーへ開放!

LINE BLOGの設計が秀逸すぎる件について考察 - けんすう

image


けんすうさんは、BloggerやMediumの失敗の流れから考察を進めているけど、スマホのみ・ネットワーク化+コミュニケーション重視(フォロー・フォロワー・ユーザー検索など)の設計は、ブログと言うより、想定しているのは、TwitterやInstagramだと思う。
スマホ×芸能人メディア×動画or写真+テキスト、という形での。

これは、オープンなソーシャルメディアへのLINEとしての再挑戦なのではないだろうか。
だから、今後は動画投稿や自撮り機能などの強化をしていくのでは、と考えている。

LINE BLOGのTwitterやInstagramに対する日本国内での優位点・差別化点は、既に月間2.36億PVの巨大な芸能人ブログメディアでもあることと、日本最大の10〜20代のLINEユーザー層を抱えていること。

これらのことから、スマホ×オープンなソーシャルメディアとしてのLINE BLOGは、10〜20代中心で、強力な芸能人ブログメディアが既にあることから、投稿やコミュニケーションは芸能・エンタメ色が強くなるコミュニティ設計になっていると思う。
つまり、Twitterとは違い殺伐な雰囲気にはなりにくく、芸能・エンタメ・日常メインの居心地のいいオープンな動画or写真+テキストのソーシャルメディアとしての立ち位置を目指しているのではないか。
TwitterやInstagramとは住み分けされる可能性もあると思うが、Amebloは直撃を喰らいそうだ。
    このエントリーをはてなブックマークに追加

GW中に福岡に帰省して、福岡城・大濠公園を攻城したメモ。
メモと写真を撮りながら攻城して思ったけど、どうも私はお城それ自体よりも、お城を中心とした町の歴史の方に興味があるらしい。

福岡城は、江戸時代初期の1601〜1606年に黒田長政(福岡藩)が築城した城で、その時に作られた武家の町のある場所(天神・赤坂・西新)が現在の福岡の町そのものであり、古くからある商人の町である博多・呉服町と合わせて、まさに現在の福岡市の中心を形作った歴史と言える。
ちなみに、明治維新後の廃藩置県で福岡県ができた後、1890年に新市名を「福岡市」にするのか「博多市」にするのか、大論争が起きた。
博多は、元々貿易港として栄え商人の町として古代以来の古くからある地名であり、江戸時代からの新しい地名である福岡藩の名前を使うのに、博多側からの反対が非常に大きかったからである。
博多と福岡の町では、博多の方がやや人口が多かったことから議員数の差で博多市有利と思われていたが、投票当日に博多側の議員3名が欠席し同数になった後、元福岡藩士だった議長が「福岡市」に投票して、「福岡市」に決まった。
なお、市名が「福岡市」に決まった代わりに、新たに開通した鉄道の駅名は「博多駅」と決められた。
後に新幹線の駅も「博多駅」となっており、現在も福岡市内に「福岡駅」という駅名は存在しない。


12:00丁度から攻城をスタート。福岡城近くの通りから。
九段下から日本武道館(元々江戸城の一部)に入る道に似ている感じ。配置的にも構造的にも。
image


上之橋御門から福岡城内へ。福岡城という名称は、黒田長政が出身の備前国福岡(今の岡山県瀬戸内市で旧長船町)から名付けたものだが、元々の地名が(那珂郡警固村の)福崎だったというのは知らなかった。
つまり、福岡は元々の地名ではなく、江戸時代初期に他所の地名を元に名付けられた新しい名前という珍しい経緯があったりする(しかも現在の県名と市名にも使われている点で)。
image


三の丸と二の丸の間にある平和台球場跡。今は草っ原で、今後かつての迎賓館だった鴻臚館を復元予定とのこと。
平和台球場は25年前あたり? に野球観戦で一度行ったくらいと、中体連の開会式で中に入って以来かな。
image


福岡は、元々福岡城を中心として、天神・赤坂から西新までの武家の町(写真の紫色の部分)と、中洲を挟んで、商人の町(写真の橙色の部分)である博多・呉服町の双子都市。
福岡と博多を結ぶ橋には、枡形門があり、移動を厳しく制限されたらしい。明治の福岡市誕生の際に門は取り壊され一つの町に。そして、中洲は今では九州有数の歓楽街に。
image


福岡城の構造図。城内に入る橋は3箇所のみ。私が入ってきた上之橋御門は、右上にある橋。
写真の右側(東側)は赤坂・天神で那珂川の中洲を挟んで博多・呉服町へと繋がり、左側(西側)は大濠公園。
上側(北側)はすぐに港があって、海運の町として平和な江戸時代にふさわしい都市設計と城の構想であったことが分かる。
ちなみに、福岡城の堀と大濠公園の水は、江戸時代初期に、東側の中洲のある那珂川から1.5kmほどの堀を作って引っ張ってきている。この工事には、佐賀鍋島藩の協力も得たとのこと。
image


福岡城の二の丸へと入る東御門跡。城内の広さは41平方m、城下の武家屋敷を含めると246万平方m。城下の武家屋敷は天神・赤坂・西新全部込みなので、そりゃ広い。規模的にここまで広大な城は日本でも中々ない。
ちなみに、福岡城はあの熊本城より広く、大阪以西で最大の城郭となる。
image


福岡城二の丸の場所は、今はラグビー場と野球場になっている。二の丸なので、ラグビー場と野球場の周囲は城壁がある。右手に見える櫓は、祈念櫓。
image


扇坂御門・表御門を通っての福岡城本丸跡。梅園と桜園の名所としても有名。5月頭の今は、お弁当広げるのに丁度良い季節。何人か実際にお弁当を食べている人たちがいた。
image


福岡城本丸内にある祈念櫓。東北側の鬼門を封じるための櫓とのこと。東北側が鬼門とされたのはなんでかな。福岡城には大小47の櫓があったそうだが、そのほとんどは解体・焼失している。
image


福岡城の天守台へと続く鉄御門跡。防衛しやすいよう狭く上から攻撃しやすい構造になっている。
定説では福岡城に天守閣は無いとされていたが、近年見つかった文献では、最初は天守閣を建設したが、幕府に慮って数十年で取り壊された、という説が出てきている。
image


福岡城天守台。福岡城城跡で一番高い位置にある。向こうに見えるのは、福岡城の西側に位置する大堀、即ち大濠公園。
残念ながら天守台に建物は残っていないが、福岡の町を一望できる。
image


福岡城天守台が東側(赤坂・天神方面)を眺めた風景。下に見える木は福岡城の二の丸と三の丸のあるところで、緑が見える範囲は全部福岡城内。
image


福岡城の国指定重要文化財である多聞櫓。二の丸南郭の防衛設備。二層の隅櫓と約55mの幅の平槽の構造物で、平槽の中は吹き抜けになっておらず、16の小部屋があるのが特徴。
image


福岡城内にある福岡市美術館に設置されたよく分からんオブジェ。「三日月と鐘の上を跳ぶ野うさぎ」(バリー・フラナガン 1941年作)
image


福岡城の西側、大濠公園の隣にある日本庭園。入園料240円。
そんなに広くないので、立ち止まらなければ15分で見て回れる。水のせせらぎの音が良い雰囲気。
image


福岡城の西側にある大濠公園。20年ぶりくらい。
大堀の真ん中を南北に道が繋がっている独特な形。公園の広さは40万平方mと、福岡城内の面積とほぼ同じ。池の部分だけで21万平方mと、国内の水景公園としては有数の規模を持つ。外周が約2kmと丁度良いので、福岡で最も有名なジョギングコースでもある。
他にも、周囲の沿って遊歩道や野鳥の森、児童公園、能楽堂や美術館、日本庭園などがある。
image

image


大濠公園の21万平方mの大堀のど真ん中を突っ切る道。結構広くて普通の公園くらいはある。釣りに興じる人やお弁当を食べて昼寝するカップル、父親が子どもにトランペットとサックスを教えていたり、フルートを吹くおじさんがいたりした。
image


そう言えば、福岡城の堀と大濠公園に、亀がたくさんいた。結構大きかった。
子どもが亀相手にキャッキャウフフしていた。
image




福岡城・大濠公園の攻城は、途中で休憩を挟みながらダラダラ歩いていたのだが、
福岡城だけで2時間、日本庭園と大濠公園で1時間、の計3時間の散策だった。
    このエントリーをはてなブックマークに追加

12/16に最高裁で選択的夫婦別姓絡みの判決文が出たこともあり、
選択的夫婦別姓(厳密には夫婦別氏)の議論を理解しようと、色々調べながら、12/17〜20の4日間に渡って連続ツイートしていたら、40ツイート×140文字で合計約5,600文字にもなっていたので、ここは一つ、ブログにまとめて選択的夫婦別姓の議論を整理してみることにした。

選択的夫婦別姓の議論は、下記の通り、4つの論点にまとめることができる。要は、前提の確認・現状把握・過去の歴史・導入検討、の4つ。
長いので、下記の通り4つに分けて、4部構成でブログを書いてみることにする(って論文かよ)。

1.大前提である「個人の尊重」の根拠、日本国憲法の根底

2.統計・調査での社会情勢の変化と国民ニーズの実態把握

3.家族制度を定める日本の民法の源流、1898年の明治民法の目的と制定経緯

4.実際に導入する場合の民法・戸籍法の影響範囲


まずは1つ目。憲法は素人だが、がんばってみた。

1.大前提である「個人の尊重」の根拠、日本国憲法の根底

⚫️単なる個人の考え方の違いではない選択的夫婦別姓の議論
大前提として、選択的夫婦別姓の議論を、所詮は個人の考え方の違いに過ぎず、優先順位の低い大したことない話と軽視する人もいるが、実はそうではない。
日本のあり方そのものの話に繋がる非常に重要で深刻な議論なのである。

では、選択的夫婦別姓の議論の大元となることは何か。
よく出てくる話は、家族制度についてのあるべき姿、だったり、家制度的なものに対する考え方、だったりする。
だが、議論の大元はどちらでもない。それは、
「個人の尊重を基本的に優先する」考え方か、
「他人(個人)よりも自身の正しさ=国家のあるべき姿として優先させる」考え方か、
の違いである。これは単なる個人の考え方の違い、単なる対立軸ではない。

即ち、
日本国憲法の掲げる「個人の尊重」の考え方か、
日本国憲法の根底を否定する「他人(個人)よりも自身の正しさ=国家のあるべき姿として優先させる」考え方か、
という深刻な対立なのである。

つまり、日本国憲法の根底にある「個人の尊重」の考え方を肯定するのか否定するのか。というのが、選択的夫婦別姓の議論における根幹であり、非常に重要で深刻な議論である理由である。


⚫️選択的夫婦別姓の議論の大前提の結論
よって、日本国憲法を肯定し、日本国憲法が定める国のあるべき姿を前提とするならば、選択的夫婦別姓の議論の大前提となる「個人の尊重を基本的に優先する」考え方は自明なのである。
ここに議論の余地は無い。
もちろん、「個人の尊重」の方向性=選択的夫婦別姓の絶対導入、ではなく、社会情勢の変化や国民ニーズの実態を踏まえた上で、さらには民法・戸籍法への影響範囲を検証した上で、導入するかどうかを前向きに検討すべし、との当たり前の話ではあるが。


以下は補足。

⚫️日本国憲法の根底である「個人の尊重」という考え方
では、「個人の尊重」の考え方とは、一体何を根拠とするのか。
日本国憲法の根底にあるのは、「個人の尊厳(尊重)」の原理であり、全ての個人が尊重されるための政治体制が、憲法の定める国のあるべき姿であり、憲法の三大原理(国民主権、基本的人権の尊重、平和主義)によって構成されるものと言える。
この「個人の尊重」という考え方は、日本の法律における基本原理であり、民法など数十もの法律においても目的規定として言及する条文がある。

image


日本国憲法では、第13条、第14条1項、第24条で「個人の尊重」について明確に規定されている。

日本国憲法第13条(個人の尊重)
「すべての国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」

※ 大日本帝国憲法には、本条に相当する人権(臣民の権利)に関する包括的な規定は無い。

日本国憲法第14条1項(平等権)
「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」


日本国憲法第24条(家庭での個人の尊厳と男女平等)
1項
「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」

2項
「配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。」

※ 大日本帝国憲法には、本条に相当する家庭での個人の尊厳と男女平等についての規定は無い。


補足であるが、選択的夫婦別姓の議論でよく出てくる家制度や非平等的な伝統的家族制度の考え方は、
憲法第24条において、明治民法における家制度や家父長制は明確に否定されており、家族関係形成の自由・男女平等の理念が、日本国憲法における家族モデルの基本であると規定されている。


⚫️日本国憲法における個人の制約原理「公共の福祉」の考え方
「個人の尊重」に関連して、キーとなるが、個人の制約原理である「公共の福祉」である。
「公共の福祉」は、現行憲法で、公共の福祉に反する場合、国民の基本的人権(言論・結社・身体の自由等)を制限できるので、極めて重要である。

憲法における「公共の福祉」の解釈は、色々な学説があるのだが、よく勘違いされるように、「個人の尊重」よりも優先されるべき概念ではなく、「個人の尊重」との対立概念でもなく、全体の利益が個人の権利・利益より優先されることを意味する訳ではない

「公共の福祉」とは、
「各個人の基本的人権の共存を維持するという観点での公平」であり、「国民の健康・安全に対する弊害を除去を目的とする制約」を意味し、
または「他人の権利を害さないことと、基本的憲法秩序を害さないことを目的とする制約」であり、
「公共の福祉」の考え方の根底には、あくまでも「個人の尊重」があるのである


⚫️日本国憲法の根底である「個人の尊重」の否定が意味すること
個人の尊重よりも、「他人(個人)よりも自身の正しさ=国家のあるべき姿として優先させる」考え方は、上述したとおり、日本国憲法の基本原理である「個人の尊重」の否定と言える。

「他人(個人)よりも自身の考える正しさを優先」という考え方は、「ある考えが絶対的に正しいとして他人に強要する」考え方であり、他人に対しても自身の正しさを強要するためには国家権力を使うことが当たり前とする考え方と言える。
つまり、この考え方は、自身の正しさ=国家のあるべき姿、として同一視しているのである。
自身の考える正しさのためには、個人の尊重や平等権を国家権力によって制約してもよいとする考えなのである。

ここでいう自身の正しさとは、それが明確な概念であるのか、あやふやなものか、単なる不安感なのか、などは関係がない。

この考え方の表れの典型が、夫婦別姓反対や事実婚・婚外子差別などであり、他にも家族観・結婚観・歴史観・国家観・憲法観など、あらゆる分野に適用される。

自民党の中でも強硬な夫婦別姓反対派は、日本国憲法の掲げる個人の尊重の考え方ではなく、「他人(個人)よりも自身の正しさ=国家のあるべき姿として優先させる」考え方であると思われる。
そりゃあ(9条以外の)憲法を根本的に改正したがる訳である。なぜなら、個人の尊重という日本国憲法の根底、ひいては現代日本のあるべき姿を否定したいのだから。当然の話であろう。


⚫️日本国憲法の定める「個人の尊重」ははたして日本に浸透しているのか
「個人の尊重」を基本原理とする日本国憲法が1947年に制定されて、今年で68年目であるが、未だ日本には「個人の尊重」という自明の考え方が浸透していないのではないか、という印象がある。

夫婦別姓の議論を眺めていると、夫婦は同性であるべき(これ自体には問題はない)という自身の考えを他人にも強要することに何の疑問を抱いていない人が、結構多いように思える。
これはつまり、「個人の尊重」の考え方が浸透していない表れではないか。この傾向は夫婦別姓の話に限らないと思われる。
要は、日本国憲法が定める国のあるべき姿を国民が未だにあまり理解していないのでは、という疑念だ。


(余談)選択的夫婦別姓の議論で最初に確認すべきこと
選択的夫婦別姓の反対派の前提が、個人の尊重・男女平等の原則ではなく、「他人(個人)よりも自身の考える正しさを優先」する=個人より国家を優先する考え方(国家が国民を統制する的な考え方)とするならば、
日本国憲法を基本とし、個人の尊重・男女平等の原則をあるべき姿とする人たちとは、絶対に話は噛み合わない。
前提が違い過ぎるから議論するだけ無駄だと思う。議論の際は、まずこの確認が必須だろう。
    このエントリーをはてなブックマークに追加

現在進行形で炎上しているF-Secure社の該当社員の件について、
F-Secure社はどう対応すべきであるのかをまとめてみる。
炎上へのリンクはあえて貼らない。

例の件でF-Secure社がやるべき基本はこの3つ。
1.迅速な広報対応。
→最低でも半日以内に一報を出し、そこから24時間以内に調査結果と今後などの情報を出す。

2.営業対応。
→その情報を元に主要取引先への直の説明+個別電話・メール。

3.他の社員の保護。
→ネット上の会社との繋がりを公私ともに一旦消し社員を守る。


⚫️やるべき3つのこと
1.迅速な広報対応
F-Secure社は完全に初動対応をミスったと言える。
24時間以内にはリリースとして公表すべきだった下記のような広報対応の基本が全くなされていないからだ。
特に、当該社員がどのようにリストを作成したのか、その過程に会社でしか得られない機密情報が含まれていたのかどうか、といった点をきっちり調査し、時系列に記載することができていない点は致命的な失敗と言える。
何故なら、最も気になる事実を提示しないことにより、憶測が憶測を呼んで収拾がつかなくなるからだ。炎上が悪化する典型的パターンと言える。

また、下記内容のリリースは、サイトのファーストビューにリンクを貼ることが重要だ。これは炎上へのカウンターであると同時に、会社としての誠意を見せるためでもある。

1.現状把握(当該社員のリスト化方法、経緯、影響範囲)
2.原因
3.責任の所在
4.応急の対応策(該当社員への処遇含む)と追加リスクの有無
5.企業の方針(謝罪・コメント)
6.今後の方針・再発防止策(社員教育など)


2.営業対応
社員の不祥事の際には、初動で上記内容をまとめて社内共有しておかないと、営業も取引先に説明できない。
広報対応の基本6項目は、営業対応においても基本となる。
だから、この基本がなされていないF-Secure社は、多分営業対応でも上手くやれてないと思われる。

本来であれば、広報対応と同じ内容の経緯報告の文書を作成し、重要な取引先には責任者と一緒に訪問して、きっちり説明する。
この時に、営業担当者だけで行ってはならない。
責任者が同行することで会社の誠意と対応の良さを取引先に示すことになり、さらには先方の責任者も同席する確率が上がるので、担当者の上長同士で直接疑問や不安を解消できるのが大きいからだ。

また、取引先が多くて直接訪問しきれない場合は、個別メール・電話または一斉メールで対応する。この際には、広報対応のリリースページへのリンクが必須だ。


3.他の社員の保護
例の件でF-Secure社の広報対応のミスを見る限り、該当社員を除く、他の社員の保護にまでは頭が回っていない可能性が高い。
この件のように、該当社員が会社の立場を利用したと疑われている場合は、他の社員も仲間扱いされ晒しや攻撃の対象にされる可能性が高いので、無関係な他の社員をソーシャルリンチから防衛する義務が会社にはあると思う。

具体的には、一般社員に関しては、一旦公私ともにネット上の会社との繋がりを消して防衛しておくべきだ。
特に今回の件の場合、下手するとソーシャルリンチ用として他の社員の個人情報リストが作成・公開される恐れもある。
公の方はコーポレートサイトの社員紹介などで、私の方はFacebookやTwitterなどでの会社表記などのことを指す。


⚫️リアルタイムに炎上の動向を把握し対策を立てる
F-Secure社の件のような炎上事件が発生した場合、広報対応が上手くいっているかを確認するには、炎上の動向をリアルタイムかつ時系列に把握していくことが重要だ。
これは、TOPSYとTwitterのリアルタイム検索で確認できる。
TOPSYは半日単位でのツイート数と言及の多いツイートが分かるので、炎上度合いと、時系列の炎上度合いの変化(特に新たにニュースサイトへの掲載・新たな燃料投下の把握)と、炎上元の主な記事を把握できる。

image


ニュースサイトに掲載された場合は、先に公表していた上記広報対応の基本6事項を踏まえたものになっているかを確認する。
新たな燃料投下を確認した場合には、その燃料を分析した上で適切な対応を取る。
また、リアルタイム検索で目視でのコメントの傾向を確認することも重要だ。コメントでの反応で、広報対応で必要な情報が提示することができていたかどうかがすぐに分かる。
もし、同じ疑問を呈する人が多くいれば、その疑問に対する答えを早急に追加する。



(参考:一般的な炎上ルート)
2ch内で燃やす対象の粗探しをして本人特定と証拠固めを行う
→それを煽り系2chまとめサイトが記事化
→その記事を起点にTwitter上で拡散
→IT系ニュースサイトで記事化
→色々なTwitterやブログで言及し出す
→一般ニュースサイトで記事化
→ヤフトピ砲炸裂

広報対応の初動が上手くいって、新たな燃料投下が無ければ、ITニュースサイトで記事化されるタイミングで必要な情報提示はされているので、記事化が鎮静化の役割も果たす。
煽り系2chまとめサイトだけでの炎上なら、リアルへの影響はあまり無いと考えてよい。

だが、初動をミスってITニュースサイトでの掲載時点で必要な情報が提示されていないと、今度はITニュースサイトの記事を起点にさらに炎上が広がることになる。
その場合、一般ニュースサイトやヤフトピへの掲載一直線で、炎上度合いがもう一段階上がる可能性が出てくる上に、取引先の担当者やその上長が記事を目にする確率が跳ね上がるので、営業対応に支障が出る可能性が高くなってくる。

    このエントリーをはてなブックマークに追加

このページのトップヘ