madarameのブログ

ウェブと営業と三行日記。

2013年10月

Yahoo!JAPANが、モール、ECサイトASP、CtoC市場を丸ごと獲りに来た強烈過ぎるeコマース新戦略を発表。
「Yahoo!ショッピング」を色々無料化するとともに、「ヤフオク!」のストア出店料や個人の出品手数料などを無料化。

●プレスリリース
Yahoo! JAPAN、eコマース事業における新戦略を発表「Yahoo!ショッピング」「ヤフオク!」のストア出店料を無料に個人の出店も可能にし、自由なECで新たなビジネスチャンスの創出へ

●詳細記事
孫正義氏「これまでのヤフーは間違っていた」、EC手数料「無料化」の意図説明


【Yahoo!ショッピング】
・初期費用無料(今までは、初期費用2万1000円)
・毎月の固定費無料(今までは、月額費用2万5000円)
・売上ロイヤリティ無料(売上の1.7~6.0%)

※ Tポイントの原資分や決済手数料などはかかる


●新戦略の何が衝撃なのか
上記3つの無料施策も強烈だけど、一番ヤバイと思ったのは、「顧客メールアドレス自社保有OK!」。モール最大のデメリットと言える顧客データを持てないために、顧客へアプローチが簡単にできないという不満感を解消した。
ある程度成長できたECサイトが、モールよりも自社運営のサイトへ注力し始める最大の理由と聞いたことがある。無料化もそうだが、メールの自由化は、ECサイトを惹きつける強力な動機となるだろう。「外部リンクの解放」も熱い。


●市場への影響はどうか
「Yahoo!ショッピング」としては、出店料や手数料収益から広告収益に転換するとの話なので、各ECサイトがその分浮いた予算で広告に出稿しやすいよう全力でテコ入れしてくるだろう。ECサイトの広告予算を全部獲りに行く勢いで。
ネット広告予算の動向にも、大きな影響を与えそうだ。

このYahoo!のeコマース事業における新戦略は、対楽天というのも大きいのだろうけど、ECサイトASPとCtoC市場については、Yahoo!に匹敵するビッグプレイヤーはいないから、力技で完全に蹂躙しに来た感じ。もし私が、ECサイトASPやCtoCビジネスに携わっていたら、ちょっと死にたくなる。

ECサイトもユーザーも、集めたもの勝ちだよね、と。


●Yahoo!JAPANの狙いとは何か
狙いは、Yahoo!・Tポイント連合経済圏の構築と拡大ではないか。
もし、Yahoo!JAPANが、Yahoo!・Tポイント連合経済圏の構築・拡大を目指すのであれば、今後モバイル決済(PayPal、Square、Coiney)のどれかを買収または提携するのではないかと予測する。
で、楽天経済圏に対し、Yahoo!・Tポイント連合経済圏でのガチンコ勝負を掛ける、と。
そして、スマホ・タブレットおよびリアルへの両社の対応状況が、勝負の分かれ目となるだろう。


●Tポイントについてのあれこれ
提携したとはいえ、なんでYahoo!JAPANがそこまでTポイント全面押しなのか、と思っていたら、今回のeコマース新戦略で繋がった。Tポイントが貯まるYahoo!カードも、今後全力で宣伝していくだろう。
リアルに強いTポイントは強力だが、Yahoo!からすれば外部サービスなので、コスト的には楽天より遥かに厳しくキャンペーンなどは中々難しいので、一概に楽天より優位とは言い難い。

また、楽天ポイントと違って、Tポイント自体が弱点になる可能性もあると考える。
個人情報保護法改正の方向性によっては、Tポイントは厳しい状況に追い込まれる可能性があり、それがリスクになるかもしれない。可能性はそこまで高くはないと思うが。
それに、一般ユーザーのTポイントへの信頼感がどんなものかというのが気になるところ。



個人的には楽天ユーザーなので、楽天経済圏がYahoo!・Tポイント経済圏に押されて停滞するのは困るけど、双方で切磋琢磨してサービスがより盛り上がっていくと嬉しいかな。

家計簿+資産管理アプリでの運用を検討して導入したので、まとめてみた。
基本的に、目的・要件を明確化して、ガチガチに運用方法を固めてから本格導入するのが私のスタイル。

●背景
長らく愛用していた家計簿アプリ「アクティブマネーPro」は、最高に簡単な入力方式とレポート機能が素晴らしかった。

Ac4

だが、iPhone単独アプリだとやはり事後分析がやりにくいのと、最近は現金よりも銀行口座とカード引き落としの支出が増え、資産管理をしなければ支出が見えなくなってきていた。

そこで、日々の支出管理と予算管理に資産管理を加えた上で、スマホ・タブレットで口座とカードでの支払い情報が楽に確認でき入力できることを要件として、3年ぶりに新たな運用を検討する。


●目的・要件
少ない工数で全ての支出・資産を把握し、予算管理を行うこと。
そして、予算管理によって、節約を促進させ、今後自身の資産をどう運用していくかのベースとすること。
(これらの目的をスマホ・タブレットメインで行えること、運用をできるだけ簡単にすること)


●検討アプリの組み合わせ
家計簿アプリ+銀行口座・カード情報管理の代替候補は、下記5パターンで検討した。

1.Zaim+OCN家計簿
2.ReceReco+マネーフォワード
3.マネーフォワード単独
4.Zaimメインでマネーフォワード併用
5.ZaimメインでMoneytreeの併用



●5つのパターンを実際に試し検討してみた
1.Zaim+OCN家計簿
(できること)
アプリ版Zaimで入力したデータをWeb版・タブレット版と同期でき、さらにはOCM家計簿が銀行口座情報とカード情報とZaimの自動で取得し、集約管理が可能。

(デメリット)
なのだが、肝心の主となるOCM家計簿にアプリ版がなく(スマホ・タブレットで管理しにくく)、サービス自体も非常に使いにくい。また、連携型は根本的に、項目が読み取れない場合が結構ある。OCN家計簿は、何よりOperaと相性悪過ぎ

2.ReceReco+MoneyForward
(できること)
ReceRecoがレシートを撮るだけで家計簿管理ができ、さらには銀行口座とカード情報を集約するMoneyForwardと連携することが可能。

(デメリット)
なのだが、レシートスキャン前提であるため、項目のカスタマイズが難しく、残念ながら私の運用には合わず(細かい商品項目までは入力しないアバウト運用なので、レシートスキャンのニーズがない)。
また、連携型は根本的に、項目が読み取れない場合が結構ある。

3.MoneyForward単独
(できること)
銀行口座とカード情報を自動で集約でき、スマホとタブレット版のアプリから入力することが可能と良い感じ。

(デメリット)
なのだが、「アクティブマネーPro」のあまりの入力の簡単さに慣れ過ぎた身としては、MoneyForwardの手入力方式はツラい。家計簿は入力が肝なので致命的。

4.ZaimメインでMoneyForwardの併用
(できること)
MoneyForwardで集約した銀行口座とカード情報をスマホやタブレットで確認しながら、Zaimに手入力することで、今の運用に近い形で資産管理まで行うことができる。
また、MoneyForwardは、マネックス証券の方のスピンアウトで出資も受けている会社なので、MicrosoftのMoneyLook以外の集約型資産管理サービスの中では、信頼性の点はマシだと思う(元証券会社の方が立ち上げた、という点)。

(デメリット)
連携型とは異なり、カード引き落としの手入力が面倒。また、MoneyForwardは、一覧性はあるのだが同一銀行同一アカウントで複数口座を持つ場合は、まとめてでしか確認できず、口座ごとに確認できない。

5.ZaimメインでMoneytreeの併用
(できること)
「4」と同じ運用パターンだが、Moneytreeだと、さらに(同一銀行でも)口座ごとの入出履歴を一覧で確認できて+全体の一覧も確認できて、MoneyForwardより遥かに見やすい。

(デメリット)
連携型とは異なり、カード引き落としの手入力が面倒。
Moneytreeは、金融機関経験のない外国人の方によるベンチャー企業運営なので、信頼性と継続性には不安がある。
(但し、サイト上の情報公開や安全性に対する姿勢を見る限り、真摯で良い会社に思える)

履歴を確認するだけなら、閲覧に特化しているだけあってMoneytreeは非常に見やすいと思うが、分析機能などその他の付加機能込みだと、MoneyForwardに軍配が上がる感じ。
私の運用では、資産管理アプリは履歴確認だけで、入力・分析はZaimでやる予定なので、見やすいMoneytreeの方が合っていると判断した。

対応金融機関は、Moneytreeの銀行とカードだけで今のところ問題はないが、
私の今後の資産活用状況によっては、証券や投信、信金やFXや電子マネーなどと対応金融機関が多いMoneyForwardでないといけなくなるかもしれない。


●結論
運用の簡単さを優先して、「5」の家計簿アプリを「アクティブマネーPro」から
「Zaim」+「Moneytree」に切り替えた

今のところ、ZaimがスマホでもタブレットでもWebでも確認できていい感じ。
必死こいて8~9月のデータを300件ものデータを手入力した甲斐があった。
後は、カード引き落としの手入力運用が上手くいけばいいのだが。

ちなみに、選ばなかったサービスについては、登録した金融機関のデータを全部削除した上で、サービス自体を退会している。
集約型資産管理サービスは、金融機関へのアクセス権限を預ける訳だから、少しでも怪しいと思った会社や余計な情報登録は避けるようにしている。
(今でもセキュリティの面で不安はあるのだが、利便性とを鑑みて導入することにした)


●実際の運用方法
(事前準備)
・Zaim上で、「お財布(現金)」「Edy」「銀行口座×複数」「カード口座」の口座項目を作成
・食費や日用雑貨などの項目ごとに予算金額を設定
(私の場合は、アクティブマネーProでの3年間の実績を元に設定した)

(実際の運用)
・日々の現金支出 →その場でZaimに入力
・日々のEdy支出→その場でZaimに入力
(Edyへチャージする時に、チャージ元の口座からEdy口座に振替入力を行う)
・日々のカード支払い→その場でZaimに入力+銀行口座からカード口座への振替入力を翌月引き落とし日指定で行う
・口座・カード引き落とし →Moneytreeで時々確認して、手入力でZaimに転記

※ データ入力は、お金を使った「その場ですぐに」入力して終わらせる。1回あたり5秒もかからない。商品の品目別に管理せず、食費(食料)・食費(おやつ)などとざっくり項目で管理しているため、レシート1枚あたりの入力回数はほぼ1回。であるので、1日の平均入力時間は5秒×5回の25秒程度。修正や確認込みでも精々1〜2分といったところ。


上記運用を始めて一ヶ月だが、今のところ漏れなく自身の支出と予算管理と資産把握を行えており、当初の目的は達成できていると言える。


●運用上の悩み
NHKみたいなカードで複数月一括払いをしている項目は、設定・入力が複雑で難しい……。支払い(カード引き落とし)は2ヶ月に1回で2,550円なのに、月々の予算は12分割の1,225円。実際のお金の動きと口座と予算がズレるのをはたしてどうするのか。後は定期代とかも同じ。

結局、支出の入力は予算管理の分析のために1ヶ月単位に分解して、カード引き落としの振替入力の方は実際のお金の動きに合わせてみた。
そうすると、どうしても実際の資産残高とZaim上での残高にズレが生じるが、1円単位での完璧さを追求すると工数が大変なのと、そこまで厳密でなくても目的は達成できるので、妥協した。

(追記)
続き書いた。
Zaim+Moneytreeでの家計簿・資産管理の運用方法をまとめてみた


(余談)
新しいアプリで新しい運用またはより良い運用を考えるのはとても楽しい。
実際に運用してみるのはもっと楽しいし、考えた運用が上手くいくのはもっと楽しい。
家計簿から始まる支出や資産管理の運用を「Zaim」ベースで考えるのは、実に面白かった。
そして、今も面白いし、面白いからこそ続けられるワケである。

「叩かれて成長する」ような人は、ほとんどいないと考えている。
そんな鉄のような人は極一部の超人だけで、叩かれ続ければ大抵の人はただ潰れてしまう。だから、「叩かないと人は育たない」と言う人はとても危険で、その人の下で育った一部の超人の裏には、潰されてしまった人がたくさんいるのだと思う。

ただ、「叩かないと人は育たない」という人の中には、本当に人を育てるのが上手い人もいる。「叩かれて成長する」天才を見つけるのが上手い人と、実は「褒める」のが上手い厳しい人と。

経験が少なく未熟だと、自分のことでも「強み」や「特性」を理解するのは難しい。
それは褒められることで「気付き」を得られるのではないだろうか。
つまり、「褒める」こととは、相手の「強み」や「良い点」や「特性」を探し見つけること。

そうやって褒めることで、相手に「気付き」を与えることで相手は自分を知り、自分を知ることで結果を出す「喜び」を獲得できるようになり、成長していけるようになっていくのではないか。
(営業職的には、後輩が売上を上げてくれないと超困るので、後輩の成長は切実)


まぁ、「褒める」のってすごく難しいんだけど。
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