Amazon IDでサードパーティのサイトで支払ができる新サービスが発表されたので、
その狙いとか日本国内でサービスインされたらどうなるのかとかを考えてみる。

Amazon IDでサードパーティのサイトで支払ができる‘Login and Pay with Amazon’ がスタート


●何ができるのか
何ができるかと言うと、要はECサイト上で、次の2つの機能を提供すること。

AmazonアカウントでECサイトにログインできる
AmazonアカウントでECサイトで決済ができる


●ECサイトとユーザー側のメリットは何か
ECサイトにとってメリット
→ログインと決済の敷居と工数を下げることにより、客数と売上の向上が見込めること。
ユーザー側にとってのメリット
→ログインと決済の手間が減ることにより、利便性が上がること。
 また、クレジットカード情報をECサイトへ登録しなくてよいというのも大きい。


●Amazonの狙いとは何か
ズバリ、世界2億1.500万人のAmazon経済圏の外部ECサイトへの拡大、だろう。
即ち、世界のEC市場における「ユーザーアカウント」と「ネット決済」の標準となること。一言で言えば、PayPalブっ倒す。


●日本国内における競合となりうるサービスは何か
まだ日本でいつサービスインするかは不明であるが、国内で直接の競合となる決済サービスは大きくは下記の4つだろう。
(クレジットカード決済、銀行決済、コンビニ決済、代引きを除いたネット決済)

1.大手ネット企業
   (楽天あんしん決済、Yahoo!ウォレット、Googleチェックアウト、など)
2.携帯キャリア
   (ドコモケータイ払い、au かんたん決済、ソフトバンクまとめて支払い)
3.電子マネー
   (楽天Edy、Suica、ウェブマネー、iDなど)
4.PayPal

上記のうち、Amazonが日本のネット決済を抑えるのに高い壁となるのは、おそらく、楽天・Yahoo!・携帯キャリア(ドコモとau)の計4社。4社とも、日本国内ではAmazon以上のユーザーを抱えている。

とは言え、ECサイト側からすれば、Amazonユーザーの多さも無視できるレベルではないので、導入が簡単であれば設置される可能性は高いのではないか。と言うか、小規模なECサイトの場合は、導入の簡単さがキーになる可能性は高いだろう。

4社とも、大手ECサイトの開拓は積極的に行っているので、Amazonが大手ECサイトを攻略するのは簡単ではないだろうが、数が多く小規模なECサイトに対してはどうだろうか。
もし、4社とも小規模なECサイトへの手を打っていないのであれば、Amazonに全部持って行かれる可能性も有り得る。


●日本国内における今後の動向を予測する
であるので、今後の動向としては、楽天とYahoo!が小規模ECサイト向けに簡単に導入できるログイン・決済サービスを投入すると予測する。
(私が知らないだけで、もうされているのかもしれないけど。)

対Amazonの意味もあるが、自社サービスの経済圏拡大の何よりの武器となるし、今回のAmazonの発表で両社ともより一層スピードを上げ動きを活発化させることだろう。
少なくとも、Yahoo!がYahoo!ウォレットのテコ入れをしてくるのは、先日のeコマース新戦略の発表もあり、間違いないだろうと考えている。

大手ネット企業における経済圏の争いとは、如何に「ユーザーアカウント」と「決済」を押さえて、ユーザーの購買行動を占有していくか。
日本国内においては、Amazonが、楽天・Yahoo!に続く第3の経済圏を目指すか、大手ECサイトのままでいるかのキーとなる施策になるのではないだろうか。
よって、この施策の国内での本気度合いによって、Amazonジャパンの戦略の方向性が見えてくると考えている。


まー、これだけでは、日本国内で楽天・Yahoo!には勝てないと思うけどね。
Amazonは、日本人の大好きなポイントサービスが両社に比べると、話にならないくらい貧弱だし。一定の勢力(と言うには強大ではあるが)は保つにせよ。