営業でよくある悪い教え方とその「具体的な」改善方法をまとめてみた。
ここでは、ネット系の法人営業を想定している。
まずは、基本となる営業資料を使った「営業トーク」の具体的な話から。


●教えるのが下手な営業の教え方
営業の場合、教えることが下手な人は、営業資料の説明を聞かせてさぁ同じように説明してみろ、と言う。すると、新人はそのまま暗記するだけになる。暗記したトークなんて、相手に伝わる訳がない。
何故なら、新人自身が何を伝えるべきか、を(教えられていないので)理解していないから。


●まず教えるべき営業トークの「前提知識」
ちゃんと教えるには、まずは、
会社の目的・強み→営業の役割→資料全体の目的→ページごとのメッセージ、と
大枠の話から資料1ページごとにまで、ブレイクダウンしていきながら、営業トークの前提となる会社の目的や役割などの理解を深める。
これにより、営業資料の意味や各ページの意味を深く理解することができ、自信を持ってトークする土台となる。


●営業トークの基本ルール「1メッセージ・3つの理由」
新人が大枠の話を理解できたら、次は具体的な営業トークを、
資料1ページ=1メッセージ・3つの理由」、のルールで教える。

最初も、資料1ページごとのメッセージを教え、実際にトークをしてもらう。
メッセージとは、各ページで伝えるべき自社の強みや特徴のこと。
1ページ1メッセージなので、20ページの資料でも30〜40秒でトークが終わる。
1メッセージトークを繰り返し練習してもらい、よどみなくトークできるまでやる。

それができたら次は、1メッセージの根拠なる3つの理由を1ページごとに説明する。
その際に、1メッセージ・3つの理由は、ノートに書いてもらう。書いた方が頭に入りやすいのと、営業トークを練習する際に、最初はノートを見ながら練習するために、だ。
1ページ1メッセージ・3つの理由なので、20ページの資料でも3分程度で終わる。
同じく、1メッセージ・3つの理由トークを繰り返し練習してもらい、よどみなくトークできるまでやる。この時、早口にならないようゆっくりトークするように言う。


●営業トークのロールプレイング
最期の仕上げは、営業以外の社内スタッフに協力してもらい、営業トークの本番形式のロープレを行う。
ここまでの「1メッセージ・3つの理由トーク」の練習をきっちりやっていれば、ロープレでの評価は上々となるはずだ。


「営業トークの前提知識」「1メッセージ・3つの理由ルール」
これが基礎。これを徹底する。細かい説明の仕方や事例紹介は後でいい。