蠅の王 -Lord of the Flies-

ウェブと営業と三行日記。

カテゴリ: 時事問題について

Amazon IDでサードパーティのサイトで支払ができる新サービスが発表されたので、
その狙いとか日本国内でサービスインされたらどうなるのかとかを考えてみる。

Amazon IDでサードパーティのサイトで支払ができる‘Login and Pay with Amazon’ がスタート


●何ができるのか
何ができるかと言うと、要はECサイト上で、次の2つの機能を提供すること。

AmazonアカウントでECサイトにログインできる
AmazonアカウントでECサイトで決済ができる


●ECサイトとユーザー側のメリットは何か
ECサイトにとってメリット
→ログインと決済の敷居と工数を下げることにより、客数と売上の向上が見込めること。
ユーザー側にとってのメリット
→ログインと決済の手間が減ることにより、利便性が上がること。
 また、クレジットカード情報をECサイトへ登録しなくてよいというのも大きい。


●Amazonの狙いとは何か
ズバリ、世界2億1.500万人のAmazon経済圏の外部ECサイトへの拡大、だろう。
即ち、世界のEC市場における「ユーザーアカウント」と「ネット決済」の標準となること。一言で言えば、PayPalブっ倒す。


●日本国内における競合となりうるサービスは何か
まだ日本でいつサービスインするかは不明であるが、国内で直接の競合となる決済サービスは大きくは下記の4つだろう。
(クレジットカード決済、銀行決済、コンビニ決済、代引きを除いたネット決済)

1.大手ネット企業
   (楽天あんしん決済、Yahoo!ウォレット、Googleチェックアウト、など)
2.携帯キャリア
   (ドコモケータイ払い、au かんたん決済、ソフトバンクまとめて支払い)
3.電子マネー
   (楽天Edy、Suica、ウェブマネー、iDなど)
4.PayPal

上記のうち、Amazonが日本のネット決済を抑えるのに高い壁となるのは、おそらく、楽天・Yahoo!・携帯キャリア(ドコモとau)の計4社。4社とも、日本国内ではAmazon以上のユーザーを抱えている。

とは言え、ECサイト側からすれば、Amazonユーザーの多さも無視できるレベルではないので、導入が簡単であれば設置される可能性は高いのではないか。と言うか、小規模なECサイトの場合は、導入の簡単さがキーになる可能性は高いだろう。

4社とも、大手ECサイトの開拓は積極的に行っているので、Amazonが大手ECサイトを攻略するのは簡単ではないだろうが、数が多く小規模なECサイトに対してはどうだろうか。
もし、4社とも小規模なECサイトへの手を打っていないのであれば、Amazonに全部持って行かれる可能性も有り得る。


●日本国内における今後の動向を予測する
であるので、今後の動向としては、楽天とYahoo!が小規模ECサイト向けに簡単に導入できるログイン・決済サービスを投入すると予測する。
(私が知らないだけで、もうされているのかもしれないけど。)

対Amazonの意味もあるが、自社サービスの経済圏拡大の何よりの武器となるし、今回のAmazonの発表で両社ともより一層スピードを上げ動きを活発化させることだろう。
少なくとも、Yahoo!がYahoo!ウォレットのテコ入れをしてくるのは、先日のeコマース新戦略の発表もあり、間違いないだろうと考えている。

大手ネット企業における経済圏の争いとは、如何に「ユーザーアカウント」と「決済」を押さえて、ユーザーの購買行動を占有していくか。
日本国内においては、Amazonが、楽天・Yahoo!に続く第3の経済圏を目指すか、大手ECサイトのままでいるかのキーとなる施策になるのではないだろうか。
よって、この施策の国内での本気度合いによって、Amazonジャパンの戦略の方向性が見えてくると考えている。


まー、これだけでは、日本国内で楽天・Yahoo!には勝てないと思うけどね。
Amazonは、日本人の大好きなポイントサービスが両社に比べると、話にならないくらい貧弱だし。一定の勢力(と言うには強大ではあるが)は保つにせよ。

Yahoo!JAPANが、モール、ECサイトASP、CtoC市場を丸ごと獲りに来た強烈過ぎるeコマース新戦略を発表。
「Yahoo!ショッピング」を色々無料化するとともに、「ヤフオク!」のストア出店料や個人の出品手数料などを無料化。

●プレスリリース
Yahoo! JAPAN、eコマース事業における新戦略を発表「Yahoo!ショッピング」「ヤフオク!」のストア出店料を無料に個人の出店も可能にし、自由なECで新たなビジネスチャンスの創出へ

●詳細記事
孫正義氏「これまでのヤフーは間違っていた」、EC手数料「無料化」の意図説明


【Yahoo!ショッピング】
・初期費用無料(今までは、初期費用2万1000円)
・毎月の固定費無料(今までは、月額費用2万5000円)
・売上ロイヤリティ無料(売上の1.7~6.0%)

※ Tポイントの原資分や決済手数料などはかかる


●新戦略の何が衝撃なのか
上記3つの無料施策も強烈だけど、一番ヤバイと思ったのは、「顧客メールアドレス自社保有OK!」。モール最大のデメリットと言える顧客データを持てないために、顧客へアプローチが簡単にできないという不満感を解消した。
ある程度成長できたECサイトが、モールよりも自社運営のサイトへ注力し始める最大の理由と聞いたことがある。無料化もそうだが、メールの自由化は、ECサイトを惹きつける強力な動機となるだろう。「外部リンクの解放」も熱い。


●市場への影響はどうか
「Yahoo!ショッピング」としては、出店料や手数料収益から広告収益に転換するとの話なので、各ECサイトがその分浮いた予算で広告に出稿しやすいよう全力でテコ入れしてくるだろう。ECサイトの広告予算を全部獲りに行く勢いで。
ネット広告予算の動向にも、大きな影響を与えそうだ。

このYahoo!のeコマース事業における新戦略は、対楽天というのも大きいのだろうけど、ECサイトASPとCtoC市場については、Yahoo!に匹敵するビッグプレイヤーはいないから、力技で完全に蹂躙しに来た感じ。もし私が、ECサイトASPやCtoCビジネスに携わっていたら、ちょっと死にたくなる。

ECサイトもユーザーも、集めたもの勝ちだよね、と。


●Yahoo!JAPANの狙いとは何か
狙いは、Yahoo!・Tポイント連合経済圏の構築と拡大ではないか。
もし、Yahoo!JAPANが、Yahoo!・Tポイント連合経済圏の構築・拡大を目指すのであれば、今後モバイル決済(PayPal、Square、Coiney)のどれかを買収または提携するのではないかと予測する。
で、楽天経済圏に対し、Yahoo!・Tポイント連合経済圏でのガチンコ勝負を掛ける、と。
そして、スマホ・タブレットおよびリアルへの両社の対応状況が、勝負の分かれ目となるだろう。


●Tポイントについてのあれこれ
提携したとはいえ、なんでYahoo!JAPANがそこまでTポイント全面押しなのか、と思っていたら、今回のeコマース新戦略で繋がった。Tポイントが貯まるYahoo!カードも、今後全力で宣伝していくだろう。
リアルに強いTポイントは強力だが、Yahoo!からすれば外部サービスなので、コスト的には楽天より遥かに厳しくキャンペーンなどは中々難しいので、一概に楽天より優位とは言い難い。

また、楽天ポイントと違って、Tポイント自体が弱点になる可能性もあると考える。
個人情報保護法改正の方向性によっては、Tポイントは厳しい状況に追い込まれる可能性があり、それがリスクになるかもしれない。可能性はそこまで高くはないと思うが。
それに、一般ユーザーのTポイントへの信頼感がどんなものかというのが気になるところ。



個人的には楽天ユーザーなので、楽天経済圏がYahoo!・Tポイント経済圏に押されて停滞するのは困るけど、双方で切磋琢磨してサービスがより盛り上がっていくと嬉しいかな。

TwitterでXenophiasさんと「ダウンロード刑罰化」について話をしていて、
”反対派というのは「目的は適当だが手段が不適切」あるいは「目的も手段も不適切」”
の2パターンあり、私がその2つを混同しているという指摘を受けた。

そこで、改めてそもそもの「背景」「目的」「手段」を整理した上で、「ダウンロード刑罰化」の
論点の変遷を考えていたら、何で自分が混同していたのか理解できたので、下記にまとめてみる。

結論を述べると、当初の「目的」自体が不適切だったが、既成事実化されてしまったために、
論点が「手段」、「手段」から「刑罰化」そのものへと変わってしまった、ということかな。
だから、当初の目的自体が不適切という話と、現実問題としての論点である「手段」の話を
ごっちゃにしてしまっていた。


そもそもの「背景」「目的」「手段」のザックリまとめ

背景:ダウンロードによる著作権侵害により、権利者は甚大な不利益を被っている
目的:直権侵害のダウンロードを防ぐことにより、権利者の不利益にならないようにする
手段:著作権侵害のダウンロードを違法化・刑罰化にすることにより、ダウンロードを防ぐ


不適切な目的の既成事実化

で、私に関しては、そもそも「目的」の前提となる「背景」が間違っているので、
後者の「目的も手段も不適切」という考えである。ただ、2009年の違法化のタイミングで、
その不適切な「目的」が既成事実化してしまったために、
反対派にとっては、既に「目的」を争う段階では無くなってしまったので、「目的」が不適切と
考えつつも、実質的に「手段」で争わざるを得なくなった、というのが現状という認識かな。


不適切な手段検討の既成事実化

そこで、より有効な「手段」があるのではないか、という指摘があるのだが、
それは不特定多数のダウンローダーを取り締まるより、不特定少数のアップローダーを取り締まる
方が効率的、というもの。ただ、これも「ダウンロード刑罰化」で話が進んでいるために、
実質的に論点が「刑罰化」そのものになってしまっている気がしている。
(アップローダーの取り締まりなら、現行法で対応可能)


現状での「ダウンロード刑罰化」の論点

そして、「刑罰化」自体のツッコミどころとして、主なものは、
「著作権法第30条の私的使用の範囲なので慎重に検討するべき」
「ユーザー側が違法なコンテンツか判断できない」
「取り締まる側が外からは違法なコンテンツか判断できない」
「全員を取り締まるのは現実的には不可能(見せしめで取り締まるだけなのは健全と言えるのか)」
あたりかな。抜けがあるかもしれないけど。

という訳で、反対派からすると、そもそもの「目的」や「手段」がまともに検討されずに、
どんどん既成事実化されていって、話が進んでしまっていて、
論点が変わってきているというのが今の状況と言えると思う。


今後予測される展開

そして、今の「ダウンロード刑罰化」の先にあるのが、悪名高い「スリーストライク法」で、
ここまで来ると、ドイツや韓国での悪例のように、一般ユーザーを巻き込んだ混乱が生まれる
可能性が高く、しかも、権利者の利益には何の効果もないという状態が容易に予測される訳で。

件の記事の「東電のピーク時供給量は恣意的に操作されているのか?」の
疑問について調べてみた。

記事内で問題としているのは、ヤフーなどでも掲載されている電気予報の電力使用率を
算出するために計算式「当日実績/本日のピーク時供給力」のうち、分母である
「本日のピーク時供給力」を東電が意図的に低く発表していないか、ということだ。


●「供給力」と「ピーク時供給力」
東電の6月6日の発表では、6月中の見通しを発表しており、
6月第4週現在の供給力は「4,960万kW」としている。
にも関わらず、「本日(6/25)のピーク時供給力」は、
東電の電力の使用状況グラフによると「4,360万kW」となっている。
(5月13日の発表では、「7月末に供給力を5,520万kW」確保の見通しが立ったとしている)


●「供給力」と「ピーク時供給力」の590万kWもの差とは何か
では、6月6日の発表では、6月第4週の供給力を4,960万kWとしているにも関わらず、
6/25のピーク時供給力を4,370万kWとしており、590万kWもの差があるのは何故だろうか。

「(本日の)ピーク時供給力」の定義は、先程の東電の電力の使用状況グラフの
ページの最下部に説明が記載されている。

※ピーク時供給力とは、電力需要のピーク(最大電力)にあわせた供給力のことであり、
火力、原子力等の固定的な供給力に加え、需給が逼迫した場合、素早く対応可能な
揚水式発電(水力)が一定量含まれております。
なお、需要が供給力を上回る緊急時には、更に揚水式発電を一時的な供給力として
追加できる場合がありますが、発電可能な時間に限りがあるため、追加分については
ピーク時供給力には含んでいません。


つまり、590万kWもの差とは、大部分が「追加分の揚水発電」と読み取ることができる。
なお、6月時点の情報は見つからなかったが、4月発表時点での揚水発電は400万kWであり、
これは発表時の「供給力」の中には含まれている。
そして、これが東電の説明では、「ピーク時供給力」には含まれていないことになる。
(400万kWの根拠は週刊ダイヤモンドの記事による)



●東電が「揚水発電」を「ピーク時供給力」に入れない理由
では、東電が「揚水発電」を「ピーク時供給力」に入れない理由は何か。

週刊ダイヤモンドの取材によると、
「東電がようやく認めた“隠し玉” 揚水発電で夏の電力不足解消へ」

[1]揚水発電を行う夜間電力の確保の問題
揚水発電は、発電までの電力ロスが30%なので、日中の発電量に対し約1.43倍の
夜間発電量が必要
となる。つまり、安定的な夜間の固定供給力が見込める分しか、
確実な「供給力」としては組み込めないということだろう。
(仮に590万kWを揚水発電で生み出そうとすると、843万kWの余分な安定的な夜間電力が必要)

[2]家庭や企業に節電を促したい
夏場の「最大電力需要」に対し、確実に「供給力」が上回ることができるか不透明なことと、
現状で見込んでいる「供給力」には、老朽化した発電所が含まれ故障リスクもあると考えて、
節電により、できるだけ夏場の「最大電力需要」を下げて欲しいということだろう。
(上記「だろう」の部分は、ダイヤモンドの記事を踏まえての私の解釈も入っている)


●東電の「ピーク時供給力」算出の考え方とは?
上記を踏まえて、よくよく東電の立場を考えてみると、「ピーク時供給力」というのは、
絶対確実な数値を出さなければならないという考えから、算出しているものと推測される。

つまり、夜間電力が少なく揚水発電で上手く電力確保できなかったり、
老朽化した発電所が故障し供給力が落ちてしまったとしても、
対応可能なバッファ込みのギリギリのラインの数値として、だ。

何しろインフラであるのだし、「ピーク時供給力」を見誤って意図しない停電が
発生することは許されない。だからこそ、確実とは言い切れない
「追加分の揚水発電」は、「ピーク時供給力」に入れられない訳だ。

それに、東電の立場からすれば、当日の「最大電力需要」+バッファ分
(安定供給に必要な予備電力8−10%分くらいか?)の「ピーク時供給力」が
確保できていれば、それ以上高めの数値を出すメリットはない。
むしろ、見かけの数値で安心されて節電を疎かにされては、肝心の夏場がより心配になる。



●まとめ及び東電の意図の推測
発表時の「供給力」は実現可能な最大数値、「ピーク時供給力」は絶対確実な数値
という意図で東電は公表しているのではないか。
そして、6/25時点での「供給力」と「ピーク時供給力」の590万kWもの差は、
大部分が確実に確保できるとは言い切れない「揚水発電」であると考えられる。

「ピーク時供給力」については、東電は低めの数値を発表している可能性はあると思われる。
ただ、元々そんなに供給力に余裕がある訳ではないので、仮に低めにすると
言っても、せいぜい100−200万kWと全体の2−4%程度ではないか。
よって、もし低めに発表しているにしても、何か変な意図があるのではなく、
単に確実性を期すためではないかと、私は推測している。
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バスツアーで東京・福島県いわき市豊間間の往復、豊間区長による被災地の案内、
ボランティア(ゴミ拾い)参加、渋谷慶一郎×七尾旅人ライブイベント。
と盛り沢山で1万円。参加費全額の1万円×84人+16万円持ち出しの100万円が、
義援金として津田さんから豊間区長へ手渡された。
被災地へ行くのは初めてだったが、行って五感で現場を感じることができ本当に良かった。

豊間区長によると、いわき市豊間では、630世帯中85%が今も避難しており、80名の方が
津波で亡くなっている。現地を見て回ったが、1階にあたる部分が壊滅状態と
なっており、海面が少なくとも5mは上昇して豊間地区へ襲いかかってきたようだ。

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豊間地区を襲った津波は、諏訪川を遡って2km上流にまで達したと言う。
諏訪川の入口付近の強固な堤防も一部が破壊され道路ごと陥没し、
橋の鉄製の柵は根元が折れ曲がり、ほとんどが流されてしまっていた。
残っていた住宅も、1階部分が骨組みを残すのみだった。

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津波の爪痕を自分で目で見て最初に思ったことは、
「これからどうすればいいんだろう」と途方に暮れたことだった。
瓦礫はある程度片付いてきているとはいえ、解体処理待ちの全壊状態の家はまだ多数あり、
移動の足となる車は流され、未だ電話も通じていない。

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他地区の学校に行っている子ども達もいるそうだが、豊間での生活を断念し他の土地へ
引っ越し家族も多くなってきたと言う。いわき市豊間地区は、室町時代から続く
1,200年の歴史があり、綺麗な浜辺の鳴き砂やサーフィンで有名な海を持つステキな場所だ。

なお、いわき市豊間は、福島第一原発から南へ50kmの地点だが、放射能のことは
あんまり意識されていないように感じた(実際に放射線量はそれほどでもない)。

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これからどうすればいいのだろうか。同じ場所で再建するにしても、全壊状態の家の
ほとんどは3ヶ月経った今でも解体処理すら終わっておらず、いつになるか分からない。
高台に移すにしても、630世帯が引っ越せるほど広いとは思えない。 

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豊間の街が好きな人たち。セブンイレブン豊間店長の金成さんは、
骨組みだけとなった店舗の中で、街の人たちのために毎日食料や弁当を販売している。
また、モンゴルのテント「ゲル」を4つ自腹で購入し、
今後はゲルをどんどん増やしこの地を文化の発信地にしたいと言う。

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避難所生活がいつ終えられるのか分からない。街がどうなるのか分からない。
いつ日常を取り戻せるのか分からない。他の土地へ引っ越せば、
自分の生活の再建も早いかもしれないが、それでは故郷は失われてしまう。

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津波の爪痕の中で感じたのは、重苦しい圧倒的な現実。

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ただ、豊間区長やセブンイレブンの豊間店金成店長と話しみて感じたのは、
「力強さ」と「希望」。もちろん、重苦しい圧倒的な現実は依然としてあるものの
今回のようなイベントを実現などを積み重ねることにより、新しい生活と日常を
豊間とともに作り上げていこうというパワーがあった。
また、こういったイベントがあれば、参加したいと思う。

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2009年に鳴り物入りで登場し、家電業界の福音となっている「エコポイント」
経済効果が期待され、対象製品購入期間が2010年3月31日から同年12月3月31日まで
延長となったところだ。制度については、本当にエコと言えるのか、経済活性化に
繋がるのか、といった批判がある。が、ここでは「ポイントサービス」としての
観点から、「エコポイント」について考えてみる。


「エコポイント」付与の対象は、今のところエアコン・冷蔵庫・地デジ対応テレビの
3つ
だけだ。この条件で、大手家電メーカーと家電量販店以外に経済活性化効果が
あるとは正直疑問だ。効果が疑問な理由は、ポイントサービスとしての
「エコポイント」の設計の不味さにある。
(2010年から「住宅エコポイント」が始まっているが、設計の不味さは変わらない)

直接的な売上向上に限定した場合のポイントサービスの導入目的は、
「集客(新規購入促進)」
「既存活性化(継続購入促進)」
「優良顧客化(囲い込み)」
の大きく3つがある。「エコポイント」は、特定企業のサービスではないので、
当然「優良顧客化(囲い込み)」目的ではあり得ない。

となると、残りは「集客」「既存活性化」だが、ポイントサービスで継続的に
購入促進を図るには、ポイントの「貯めやすさ」と「使いやすさ」が重要だ。
「エコポイント」は、貯める方法が一年に一回も買わないような
高額家電のみであるため、当然貯めにくい。


つまり、「エコポイント」は、貯めにくく(大抵の場合一回しか貯める機会がない)、
使いにくい(と言うか使えない)、ポイントサービスであるということだ。
誰がそんなサービスを積極的に活用できるのだろうか。

ポイントサービスは、繰り返し貯めさせて繰り返し使わせることで、初めて効果を
発揮する。繰り返し活用することのできないポイントサービスは、設計時点で既に
失敗が約束されているのだ。

「エコポイント」は、高額家電製品のみで始めてしまった点も筋の悪さが光る。
高額家電製品は、ポイントを貯める機会が事実上1回で、次回購入の値引き時に使う
機会がない(何年後?って話だ)。

「エコポイント」は、開始直後こそ瞬間風速的に家電製品の売上向上に寄与するだろう。だが、消費者はバカではない。すぐに、ポイントサービスとしての魅力の無さ(使う機会がない/交換先が用意されていない)ことを深く深く理解し、あっという間に関心を無くすことだろう。


交換先の準備なしに見切り発車で「エコポイント」を開始してしまった環境省の次の行動は、「取りあえず」の交換先の準備。用意しやすいのは、商品券など現金ではないが価値としては現金の劣化版のようなもの。

サービス開始直後の時点では、ポイントの交換先がノープランという体たらくで、
正しく論外と言うしかなかった。2010年5月の時点では、
交換商品数は約1,000件にまで増やしている。

「エコポイント」の交換先が「(現金に近い)商品券」などと認識されてしまっては、
終わりである。ポイント=現金と見られると、ただの値引きの先送りでしかなくなる。
つまり、政府が税金で特定企業の家電製品の値引きを行っていると、ほぼ同義になって
くるのだ。そして、それはポイントサービスである必然性がないことを意味する。

また、「エコポイント」の担当者は、「ポイント」というものを単なるおまけだから、+αで付与されると消費者は喜ぶだろう、などといった甘い考えを持っているに違いない。しかしながら、その認識は甘い。消費者は、手に入れた「ポイント」を自分の資産として認識するのである。

では、自分の資産である「エコポイント」が使えもしない(または使いにくい)欠陥サービスだとしたら、消費者はどう思うか。不満に思うだろう。つまり、"+αでエコポイントを付与したにも関わらず、消費者の不満は増幅されてしまう"という本末転倒な事態を引き起こすのである。


使えないポイントサービスというのは、運営側にとっても悪夢でしかない。政府主体のためどうだか分からないが、通常はポイントサービス発行業者は、発行した分だけ引当金を積み立てる必要がある(厳密に言うと、現時点では発行金額全額分ではないが)。

消費者がポイントを使わない(使えない)ということは、毎年引当金が発行した分だけどんどん積み上げられていくことだ。一般企業なら、早晩にも引当金が会計を圧迫してしまいポイントサービスの運営が破綻してしまう。

では、「エコポイント」の場合は引当金はどうなるのだろうか。もし、必要なら政府なんだから財源は税金だよね。素晴らしい。破綻する恐れがまずないじゃないか。

いやーもう何て言うか、「エコポイント」は色々バカにしているよな。

米国で「投資銀行」と呼ばれ、高収益を誇った米大手証券上位5社が、
サブプライム問題の直撃を受けて、あっという間に消滅しようとしている。

1位のゴールマン・サックスは、銀行待ち株会社へ移行。
2位のモルガン・スタンレーも、銀行待ち株会社へ移行し、
  さらに三菱UFJフィナンシャルグループから9,000億円の出資を受け、
  連結決算の対象となった。
3位のメリル・リンチは、破綻の危機に瀕し、
  米国金融大手のバンク・オブ・アメリカから救済買収されることが確定。
4位のリーマン・ブラザーズは、9月15日に破綻し、欧州部門・中東部門・
  アジア部門を野村ホールディングスが買収することが決定した。
  なお、リーマン破綻のとばっちりで、米国保険最大手のAIGはサブプライム関連の
  損失に掛けられていた保険金約6兆円を支払う必要に迫られたため、資金繰りに
  行き詰まり一気に破綻寸前まで追い込まれ、米連邦準備理事会(FRB)に
  救済されることになったのは記憶に新しい。
5位のベアー・スターンズも、2008年3月に米銀大手JPモルガン・チェースから
  救済合併された。
  1年前には1株170ドルを誇っていたベアー・スターズは、買収時では
  僅か1株2ドルと、たったの1年間で85分の1の株価で身売りすることになっている。


米国投資銀行と言えば、複雑な証券化商品を作り顧客に売りさばくことで手数料を
得るビジネスで、少ない資本金で高い収益を叩き出してきた
米国の誇る最強の金融キャッシュマシーンであった。

しかしながら、サブプライム問題で住宅ローンなどの証券化商品の価値が暴落し、
巨額の損失を生んでしまったことで、そのキャッシュマシーンは脆くも崩れた。
金融機関の貸し渋りで、資金調達先の短期金融市場の金利が跳ね上がった結果、
元々少ない資本金しか持たず一般の銀行のように預金を持たない投資銀行は、
急速に資金繰りが悪化していき、その100年の歴史に幕を下ろすことになった。


米国投資銀行による金融帝国の崩壊を受け、日本国内への影響を考えると実に
恐ろしい。上記AIGの例のように、連鎖的に資金繰りに行き詰まって破綻することを
恐れるあまり、国内の金融機関(特に銀行)がより一層貸し渋り出すことが予想され、
先般の不動産業界のように銀行からのお金の流れによる依存している業界は、
これから短期間で急速な右肩下がりへと沈んでいくと思われるからだ。

このあまりにも大きな外部環境の変化に、今後日本の市場がどうなっていくか
まったく見えない。そして、Netvibesに、帝国データバンクの大型倒産速報の
RSSフィードが送られてくる度に戦々恐々とする毎日である。

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