蠅の王 -Lord of the Flies-

ウェブと営業と三行日記。

タグ:ネット業界

LINE BLOGが一般公開されて、誰でもブログを作れるようになったことで、けんすうさんが考察を書かれていたので、自分でもTwitterでつらつらと考えてみたことをまとめてみた。

好きなフォントで自分らしくブログを書こう!著名人向け「LINE BLOG」を全ユーザーへ開放!

LINE BLOGの設計が秀逸すぎる件について考察 - けんすう

image


けんすうさんは、BloggerやMediumの失敗の流れから考察を進めているけど、スマホのみ・ネットワーク化+コミュニケーション重視(フォロー・フォロワー・ユーザー検索など)の設計は、ブログと言うより、想定しているのは、TwitterやInstagramだと思う。
スマホ×芸能人メディア×動画or写真+テキスト、という形での。

これは、オープンなソーシャルメディアへのLINEとしての再挑戦なのではないだろうか。
だから、今後は動画投稿や自撮り機能などの強化をしていくのでは、と考えている。

LINE BLOGのTwitterやInstagramに対する日本国内での優位点・差別化点は、既に月間2.36億PVの巨大な芸能人ブログメディアでもあることと、日本最大の10〜20代のLINEユーザー層を抱えていること。

これらのことから、スマホ×オープンなソーシャルメディアとしてのLINE BLOGは、10〜20代中心で、強力な芸能人ブログメディアが既にあることから、投稿やコミュニケーションは芸能・エンタメ色が強くなるコミュニティ設計になっていると思う。
つまり、Twitterとは違い殺伐な雰囲気にはなりにくく、芸能・エンタメ・日常メインの居心地のいいオープンな動画or写真+テキストのソーシャルメディアとしての立ち位置を目指しているのではないか。
TwitterやInstagramとは住み分けされる可能性もあると思うが、Amebloは直撃を喰らいそうだ。
    このエントリーをはてなブックマークに追加

2011年7月に、「キュレーション」について色々考えて書いてみたのだが、結論が出せずにずっとそのままになってしまった。
このまま寝かしておいても、答えが出そうにないので、取りあえず考えたところまでと中途半端だが、投稿してしまうことにする。


⚫ネット上に溢れる「キュレーション」って何?
「キュレーション」って言葉が未だに何なのかよく分かっていない。「NAVERまとめ」での極一部の専門家(原発や放射線など)のように、特定のテーマについて作成者の知見に基づきまとめる行為ならまだ分かるが、気になったニュースにコメント交えて投稿することが「キュレーション」とは全く思わない。

新しい言葉・概念として「キュレーション」を提唱するのなら、元の意味とは大幅に異なる「まとめ」や「リスト化」や「RT連投」といった行為はかなり違うのではないか。元の意味って、そんなにお手軽で知見無しでもいいレベルではないのではないか。

「専門知識と知見により、専門分野と社会の橋渡しを行う」を専門職だけではなく一般の人も含めるのなら、「キュレーション」って言葉・概念も意味があるのかもしれない。一般の人でも、一定の文脈の元に各人の専門分野と知見を生かして、示せることはある、といったような。

「キュレーション」という言葉・概念についてもにょもにょと考えてみると、ネット上にバズワードとして広まっているそのほとんどがただの「選別」でしかないことに気付かされる。ただの「選別」だから、選んだ以上の価値はなく、「文脈」という新たな価値はない。

ただの「選別」を「キュレーション」とか言い出すから、言葉を言い換えただけの言葉遊びになってしまう。「選別」は「選別」でいいじゃないか。どうしても横文字がいいなら、「セレクション」とかにすればいい。
新しい概念・価値・考え方がなければ、新しい言葉を使う意味がない


⚫そもそもの「キュレーション」とは何か
「キュレーター」は、Wikipediaによると、"施設の収集する資料に関する鑑定や研究を行い、学術的専門知識をもって業務の管理監督を行う専門職、管理職を指す。(※curate―展覧会を組織すること)"。展覧会の企画者として、現代美術と社会の橋渡しをする重要な役割のことで、れっきとした「専門職」である。
なので、辞書的には「専門知識と知見により、専門分野と社会の橋渡しを行う」と認識している(合っているかどうかは分からない)。


⚫「キュレーション」という概念を情報全般にまで拡張してみる
「キュレーション」というのは、元の意味を考えると、とてもお手軽RTやリンク集みたいな行為が該当するとは思えない。もし、新しい言葉・概念として提唱するのなら、「専門知識と知見により、専門分野と社会の橋渡しを行う」ようなことを意味するのではないか。

では、専門知識と知見により、専門分野と社会の橋渡しを行う「キュレーション」とは何か。って聞かれたら、原発の件での専門家(not=原発の専門)の方々の情報発信がそれに近いんじゃないかなぁと、ふと思ったりした。私の勝手なイメージではあるが。


⚫「キュレーション」と「報道」「編集」の違い
などと考えてみたが、「専門知識と知見により、専門分野と社会の橋渡しを行う」って、そもそも「報道」や「編集」と何が違うんだ? という新たな疑問が生まれてきた。専門分野と社会の橋渡しって、まさに「報道」や「編集」がやってきたことではないか、と。

ただ、元の意味の「キュレーション」は、専門知識と知見により、専門分野と社会の橋渡しを行うための展覧会を企画するにしても、「文脈(コンテキスト)」が重要なはずだから、そう考えると「報道」や「編集」とはちょい違うかな。

ジャーナリストや編集者が専門情報を翻訳すること」と、
専門家自身が専門分野と社会の橋渡しを行うこと」の違いだろうか。


⚫で、結局「キュレーション」って何?
私は、「キュレーション」とは誰でもできる行為ではないと考えている。何かの分野の専門家、つまりプロフェッショナルでなければ。元の意味での「現代美術」だけではなく、様々な分野においてその専門性を生かし、ネットの時代だからこその新たな価値の創造ができるのではないか。と期待している。

「キュレーション」は、元々現代美術などで使われている言葉で、「キュレーター」という専門性の高い職業もある。この職業は、編集者でもプロデューサーでもディレクターでもない。にも関わらず、「選別」程度の意味でバズワードとして「キュレーション」という言葉を使うのは、失礼と思わないのかだろうか。

現代美術における「キュレーション」のあり方を情報全般にまで拡張できないか、と考えている。が、私自身含め誰も詳しくないので、あまりイメージがついていない。だから、この概念を広めるのであれば、「キュレーション」に造詣の深いプロフェッショナルな方の協力を仰いだ方がいいと思う(既に手遅れな気もするが)。


「専門知識と知見により、専門分野と社会の橋渡しを行う」というのを情報全般にまで拡張するというのは、だいぶ近付いてきている気はするが、まだしっくり来ない。以前とは異なり、「専門家」(科学者や法律家など)が容易に自ら発信できるようになったからこその考え方・概念となり得るのではないか、と漠然と考えてはいるが。

というところまでで結論は出ず。





    このエントリーをはてなブックマークに追加

LINEが、スマホ専用Q&Aアプリ「LINE Q」をリリースされたので、
「コンセプト」「何ができるのか」「投稿促進施策」「スパム対策」「課題」「今後の展開と狙いについて」などについて考えてみた。

そこから見えてきたのは、日本ひいては世界で、LINEユーザーをベースに「インタレストグラフ」のデファクトを構築しようという野心的な狙いである。はっきり言って、これはヤバイ。アイデアだけなら誰だって思いつくだろうが、この精緻な設計と実現力はハンパない。

などと勝手に予測してみちゃったり。

●「LINE Q」はどういうサービスなのか
「LINE Q」は、LINEユーザー同士が日常の疑問などの質問・解決を行う、スマートフォンに最適化したQ&Aサービスです。「今すぐ解決したい疑問」を、いつでも、どこでもスマートフォンから質問でき、また、回答者もチャット形式の画面でスマートフォンからテキスト・写真・動画・位置情報・スタンプなどを組み合わせて気軽に回答できるのが特徴です。また、スマートフォンで登録した方は、PC版(http://lineq.line.me)からも回答できます。
引用元:LINE公式ブログ

【LINE Q】LINE、LINEの友だちと疑問を解決するスマートフォンQ&Aサービス「LINE Q」の提供開始

LINE Q

●「LINE Q」のコンセプト
LINE株式会社は、元々LINEユーザーのコミュニケーションの活性化を自社サービスの軸としている。
よって、他のQ&Aサービスとは異なり、「LINE Q」のコンセプトを一言で言えば、関心のある分野でのLINEユーザー同士のQ&A形式コミュニケーションサービス、と考えられる。
よって、「自身の友だち」との質問・回答を介したコミュニケーションの促進+一般的な「LINEユーザー」全体公開型Q&Aサービスという、ある意味、2つのサービスを1つにまとめたものとも言える。

また、登録時にもUI的にも「関心のある分野」が強く意識されており、
関心のある分野」(所謂インタレストグラフ)経由で、質問・回答によるコミュニケーションを促進する設計であると思われる。

なお、Q&Aサービスは、質問と回答の促進と、コミュニティとして荒れを防ぐことが、サービス拡大への大きな要素となる。

そこで、LINE Qは次のような工夫をしている。質問と回答の促進施策としてのポイント制度、コミュニティとして荒れを防ぐためのLINEアカウント連携と投稿削除不可設計であり、今までに培ってきたコミュニティ活性化の工夫が伺える。


●ユーザーは「LINE Q」で何ができるのか
LINE Qは、最初にLINEログインを行い、LINEとは別のLINE Q専用ID「ニックネーム」と「関心のある分野」を設定する。
そうすると、サービス開始後に、タイムライン形式で「関心のある分野」のみの質問が流れて来て、質問したり回答したりして、コミュニケーションを楽しむことができる。
また、ユーザーごとにマイページが用意されており、他のユーザーの興味のある分野や回答数などを確認することができる。

(質問方法について)
LINE Qは、質問する方法が大きく2つあり、質問する際の見え方を制御することができる。

[1]友だちに限定して質問する
 →「匿名」か「ニックネーム」かを選べる。
   また、質問を「友だち以外にも公開OK」か「非公開(友だち限定)」かを選べる。
  ・匿名の場合:
    質問者名が匿名とだけ表示される。
    他のユーザーからは誰かは全く分からない(ニックネームも)。
  ・ニックネームの場合:
    質問者名にニックネームとアイコンが表示される。
    アイコンをタップすると、そのユーザーのマイページを確認できる。
    また、友だちの場合は、ニックネームの下に、LINEでの本名が表示される

※ 友だちの場合は、ニックネームとLINEでの本名が紐付けられるため、家族などにネット上のニックネームを知られたくない場合は、要注意である。なので、紐付けされたくない場合は、LINE Q専用IDとしてのニックネームに、友だちに知られたくないネット上のニックネームは使用しないことである(私は既に手遅れだった。。。)。
  
[2]分野全体に質問する(全公開)
 →「匿名」か「ニックネーム」かを選べる。
  ・匿名の場合:
    質問者名が匿名とだけ表示される。
    他のユーザーからは誰かは全く分からない(ニックネームも)。
  ・ニックネームの場合:
    質問者名にニックネームとアイコンが表示される。
    アイコンをタップすると、そのユーザーのマイページを確認できる。
    (LINEでの本名は表示されない)

質問は、「私も知りたい」ボタンでシェアやLINEのタイムラインに投稿されることもあるが、シェアNGの設定も可能。

なお、一見して、質問投稿時の公開範囲の仕様が分かりにくい。案の定公開範囲の仕様がよく分からなくて、質問として投稿しちゃっている人が多々見受けられた。


(回答方法・回答の閲覧方法について)
主に、下記3つの方法で回答・回答を閲覧する形になり、「関心のある分野」をQ&Aコミュニケーションの軸としているのがよく分かる。

[1]タイムラインに流れてきた質問(関心のある分野のみ)にそのまま回答する
[2]質問には分野のタグがあるので、関心のある分野タグ経由で、回答したい質問を探す
[3]マイページに、登録時に設定した関心のある分野一覧があるので、分野一覧経由で、回答したい質問を探す


●「LINE Q」の質問・回答促進施策
ユーザーが、投稿(質問・回答)したくなる理由というのは、実はユーザーごとにかなり異なる。
そこで、LINE Qでは、下記のような投稿したくなる様々な理由を複数容易することで、質問・回答を促進させる設計となっている。

[1]コミュニケーション
[2]直接インセンティブ(ポイントプログラム)
[3]自己顕示欲の促進(「ピッタリアンサー」制度)
[4]競争意識の促進(マイページでの分野別のランキング表示)

LINE Qは、質問と回答促進の直接インセンティブとして、現金交換が可能なポイントプログラム制度を導入している。下記のようなポイント獲得可能アクションを設定することにより、ユーザーの質問・回答の促進をさせることを目的としている。

ちなみに、ポイントプログラムとは、「現金に交換できる」からユーザーのアクションを促進させるだけの仕組みではない。「ポイントが貯まる」=「自分のアクションの積み重ねが見える」ことも、ユーザーのアクションを促進させる大きな要因となるのである。

(ポイントを獲得できるアクション)
・質問する(友だち相手の場合は非対象)
・回答する
・質問者から最も良い回答の証である「ピッタリアンサー」に選ばれる
・“私も知りたい”ボタンを押した質問に友だちが回答し、その回答が「ピッタリアンサー」に選ばれる

(ポイント付与レート・交換レート)
・10ポイント=1円で、30,000ポイント(3,000円分)から10,000ポイント単位で可能。
・付与ポイントは、回答で20ポイント、「ピッタリアンサー」で100ポイント、だった。
 条件によって変動すると思われ、また付与率も特に最初は微調整が行われる可能性が高いので参考値程度。

また、直接インセンティブ系というポイントプログラム以外にも、「ピッタリアンサー」というバッチや、分野ごとのランキング表示という「自己顕示欲」『競争意識」をくすぐる施策も導入している。

これらの施策は、Q&Aサービスの肝となる「ヘビーな回答ユーザー層」に継続利用してもらうには極めて有効な施策だ。


●「LINE Q」のスパム・荒らし対策
ポイントプログラム制度というのは、ポイント好きな「ヘビーユーザー」に継続利用してもらうには極めて有効な施策であるものの、しっかりコミュニティの運営を行わなければ、お金目的のスパムユーザーが大量に入り込み、コミュニティ全体を破壊してしまう諸刃の剣でもある。

そこで、LINE Qでは、サービスのスパム対策として、少なくとも下記のような施策を行うことで、スパム行為やコミュニティとして場が荒れない運営を行っている。

[1]LINEログイン(複数アカウントNG)
[2]投稿した質問の削除ハードルを高くする
[3]投稿した回答の削除禁止
[4]システムのNGワードの投稿自動排除(アラートが出る)
[5]公開投稿のモニタリング

LINE Qは、LINEログイン必須である(ゲストログインもできるがこれは閲覧専用)。
これにより、心理的に荒らしにくくなり、荒らしアカウントが作りにくくなる。
(少なくとも、日本ではLINE以外にはマネできない強力な施策)

さらに、投稿した質問の削除には多量のポイントが必須、回答の削除は不可、という仕様で、荒らし投稿の抵抗感を極めて高くしている。

また、システムでのNGワード指定による投稿自動排除機能や、公開投稿のモニタリングにより、禁止行為(アダルトや出会いなど)の投稿があった際には、「LINE Q」のアカウントの一時停止・削除などのペナルティを科すことで、悪質なスパムの氾濫や場の荒れを防ぐ運営を行っている。


●LINE Qの課題(分かりにくい公開範囲の仕様)
LINE Qは、質問の投稿先が、「友だち」「分野全体(全公開)」と2つから選ぶことができるため、他の人からどのように見えるのか、公開範囲の仕様が、ユーザーからは非常に分かりにくい(実際に投稿してみないと分からない)設計となっている。

登録時のチュートリアルにもなく、ヘルプにも詳しく書いていないので、ユーザーからすると、質問や回答する際の大きな不安材料となるだろう。実際に、LINE Q上で公開範囲についての質問は多くあり、LINE Q上での質問・回答を躊躇していると思われるユーザーはかなり多いと思われる。

・分野への公開投稿の際に、匿名の場合の見え方、ニックネームの場合の見え方はどうなのか。
・友だちへの投稿の場合、本名が見えるのかニックネームだけが見えるのか。
・また、友だち相手の場合、本名とニックネームが紐付けられて見えてしまうのか。
・他には、それぞれの場合のLINEのタイムラインへの投稿の仕様はどうなのか。

といった仕様を登録時とヘルプに分かりやすく記載(できれば図解化)し、公開範囲の仕様についてユーザーの理解を得て、早めにユーザーの不安を解消することが、サービスへの信頼感をもたらし、より多くの質問・回答の促進が見込めるだろう。

※ なお、こういった仕様のユーザー理解は、ネット業界でも軽視している会社が多い。
だが、LINE株式会社は、「ユーザーが嫌がることをしない」「ユーザー理解を重視する」数少ない会社と考えているので、早期の改善を期待するところである。


●LINE Qの今後の展開と狙いについて
Q&Aというのは、そもそも「コミュニケーション」目的と相性が良いサービス形態だ。だが、ユーザーに面白さを継続提案することができずに、あっという間に寂れてしまうのが過去に何度も繰り返されてきた。

だが、LINEユーザーが極めて大規模なこともあり、まだニュースリリースだけで本格誘導を開始していないのに、Q&Aアプリとしてはユーザー数が最初からかなり多い。なので、タイムライン型のUIが最初から賑わっている感があり、すっごくハマっている。

LINE Qは、コミュニケーション活性化目的のサービスなので、如何に「ユーザーの関心」を繋げて、コミュニケーションに結び付けるかが今後の肝だろう。
また、「関心を繋げる」部分のUIに改善の余地は大きいので、今後に期待といったところ。

ここで重要なのは、ユーザーの投稿がもたらす「関心分野」の細分化である。例えば、「マンガ」ではなく「進撃の巨人」。「アプリ」ではなく「写真加工アプリの使い方」といった具合に。

そう。これは、mixiのコミュニティ機能の代替となり得る可能性を秘めたサービスでもあるのだ。つまり、LINE Qが流行れば、mixiのコミュニティは、昔からの人間関係を除いて完全に粉砕される。と予測する。

LINE Qは、単なるQ&Aサービスではない。
趣味・関心で人を繋げ、コミュニケーションを活性化させることで、
本当の意味での「インタレストグラフ」構築しようとしているのである。

つまり、
日本ひいては世界での「インタレストグラフ」のデファクトとなる。
それが、LINE Qの本当の狙いではないだろうか。



●余談(nanapiもQ&Aアプリ「アンサー」を同日リリース)
実は、nanapiも、12/5の今日に、スマホ向けQ&Aアプリ「アンサー」をリリースしていた。
よりもよって、LINEのQ&Aアプリ「LINE Q」のリリース日と被るとは悲惨過ぎる……。
初速の投稿祭りの勢いをごっそり持っていかれそう。

5分以内の即レス率90%!スマートフォン時代のQ&Aアプリ「アンサー」をnanapiが正式提供開始

まぁでも、同じスマホ向けQ&Aアプリで、タイムライン型というのも似ているのだが、設計思想に明らかな違いが見えて、両アプリの狙いを考えてみると、さらに面白かったりする。

Googleトレンドには、「調べる」(旧Google Insights for Search)機能があって、過去の検索ボリュームを時系列比較することができる。
以前も、この機能を使って、日本でもFacebookユーザーが伸び始めたタイミングで、「Facebookの「ユーザー数」と「日本国内での検索数」」(2011年2月20日)を調べてみたことがあったりする。


という訳で、改めて、Googleトレンドの「調べる」機能を使って、Twitter・Facebook・LINE・mixiの4つで、日本国内でのキーワード検索のボリュームを比較してみた(期間:2011年1月〜2013年10月)。

image


Twitter(青色)は、11年まで右肩上がりで、11年7月あたりをピークに少し減り、そこからずっと横ばいが続いている。これは割と体感値で個人的に推測していた傾向と同じ。11年後半あたりから30代以上で止めるユーザーが多く出てきたが、12年あたりから10〜20代でTwitterをやる人が増加して相殺されたため、今のところ横ばい傾向が続いていると、推測している。

Facebook(赤色)は、11年半ばに検索ボリュームでTwitterを超えた後、12年半ばまで右肩上がりを続けるも、何故か7月あたりから右肩下がりで、減少トレンドとなっている。ユーザー数は12年半ば以降も明らかに増加しているので、普通は減少トレンドにはならないと思うのだが、理由が分からない。なんで?

LINE(黄色)は、11年6月末のリリース以来、ずっと右肩上がりであったが、13年に入ってからは横ばい。検索ボリュームで、FacebookやTwitterには届いていない。LINEの場合は、ケータイメールの代替と言うべきメッセージアプリというインフラなので、SNSほどには検索ニーズがないのだろうか。または、ユーザー層に検索で調べない人が多いのか。

mixi(緑色)は、07年をピークに微減の傾向が4年間続いていたが、それでも他の3サービスよりは検索ボリュームはまだ多かった。だが、11年あたりから減少傾向が顕著になり、大きく右肩下がりとなっている。これは、Facebookが国内で本格的に伸び始めたタイミング(10年12月)に近い。Twitterが伸び始めたタイミングは、09年7月あたりからであるが、その時点でのmixiの検索ボリュームは微減傾向ではあるものの大きくは減っていない。

よって、TwitterよりはFacebookの方がmixiの検索ボリュームの減少に大きな影響を与えていたと考えられる(mixiのマイミクとFacebookのフレンドの被りが多かった?)。
FacebookとLINEのどちらの影響が大きいかは、このグラフだけでは判別し難い。
なお、検索ボリュームでは、TwitterとFacebookには12年頭くらいに、LINEには13年頭くらいに逆転されている。


また、同様にTwitter・Facebook・LINE・mixiの4つで、日本国内でのニュース検索のボリュームを比較してみた(期間:2011年1月〜2013年10月)。

image


傾向としては、キーワード検索の場合と似ているが、検索ボリュームではTwitter・Facebook・LINEが現在のところ同程度となっており、直近のLINEの勢いの強さが読み取れる。
また、キーワード検索の場合と同じく、12年半ばあたりからのFacebookのニュース検索のボリュームが減少傾向にあり、要因が気になるところ。ホントなんで?


Facebookの検索ボリュームが、ユーザー数は増えているにも関わらず、12半ばから減少トレンドになっているのは、なんでなのだろうか。最初はLINEの影響かと思ったが、Twitterは横ばいで減ってないし、そもそも見かけのユーザー数だけではなく、アクティブユーザー数も増えているはずなのだが。
うーむ。と、疑問が生まれるも結論が出せず。後日また調べよう。

Amazon IDでサードパーティのサイトで支払ができる新サービスが発表されたので、
その狙いとか日本国内でサービスインされたらどうなるのかとかを考えてみる。

Amazon IDでサードパーティのサイトで支払ができる‘Login and Pay with Amazon’ がスタート


●何ができるのか
何ができるかと言うと、要はECサイト上で、次の2つの機能を提供すること。

AmazonアカウントでECサイトにログインできる
AmazonアカウントでECサイトで決済ができる


●ECサイトとユーザー側のメリットは何か
ECサイトにとってメリット
→ログインと決済の敷居と工数を下げることにより、客数と売上の向上が見込めること。
ユーザー側にとってのメリット
→ログインと決済の手間が減ることにより、利便性が上がること。
 また、クレジットカード情報をECサイトへ登録しなくてよいというのも大きい。


●Amazonの狙いとは何か
ズバリ、世界2億1.500万人のAmazon経済圏の外部ECサイトへの拡大、だろう。
即ち、世界のEC市場における「ユーザーアカウント」と「ネット決済」の標準となること。一言で言えば、PayPalブっ倒す。


●日本国内における競合となりうるサービスは何か
まだ日本でいつサービスインするかは不明であるが、国内で直接の競合となる決済サービスは大きくは下記の4つだろう。
(クレジットカード決済、銀行決済、コンビニ決済、代引きを除いたネット決済)

1.大手ネット企業
   (楽天あんしん決済、Yahoo!ウォレット、Googleチェックアウト、など)
2.携帯キャリア
   (ドコモケータイ払い、au かんたん決済、ソフトバンクまとめて支払い)
3.電子マネー
   (楽天Edy、Suica、ウェブマネー、iDなど)
4.PayPal

上記のうち、Amazonが日本のネット決済を抑えるのに高い壁となるのは、おそらく、楽天・Yahoo!・携帯キャリア(ドコモとau)の計4社。4社とも、日本国内ではAmazon以上のユーザーを抱えている。

とは言え、ECサイト側からすれば、Amazonユーザーの多さも無視できるレベルではないので、導入が簡単であれば設置される可能性は高いのではないか。と言うか、小規模なECサイトの場合は、導入の簡単さがキーになる可能性は高いだろう。

4社とも、大手ECサイトの開拓は積極的に行っているので、Amazonが大手ECサイトを攻略するのは簡単ではないだろうが、数が多く小規模なECサイトに対してはどうだろうか。
もし、4社とも小規模なECサイトへの手を打っていないのであれば、Amazonに全部持って行かれる可能性も有り得る。


●日本国内における今後の動向を予測する
であるので、今後の動向としては、楽天とYahoo!が小規模ECサイト向けに簡単に導入できるログイン・決済サービスを投入すると予測する。
(私が知らないだけで、もうされているのかもしれないけど。)

対Amazonの意味もあるが、自社サービスの経済圏拡大の何よりの武器となるし、今回のAmazonの発表で両社ともより一層スピードを上げ動きを活発化させることだろう。
少なくとも、Yahoo!がYahoo!ウォレットのテコ入れをしてくるのは、先日のeコマース新戦略の発表もあり、間違いないだろうと考えている。

大手ネット企業における経済圏の争いとは、如何に「ユーザーアカウント」と「決済」を押さえて、ユーザーの購買行動を占有していくか。
日本国内においては、Amazonが、楽天・Yahoo!に続く第3の経済圏を目指すか、大手ECサイトのままでいるかのキーとなる施策になるのではないだろうか。
よって、この施策の国内での本気度合いによって、Amazonジャパンの戦略の方向性が見えてくると考えている。


まー、これだけでは、日本国内で楽天・Yahoo!には勝てないと思うけどね。
Amazonは、日本人の大好きなポイントサービスが両社に比べると、話にならないくらい貧弱だし。一定の勢力(と言うには強大ではあるが)は保つにせよ。

Yahoo!JAPANが、モール、ECサイトASP、CtoC市場を丸ごと獲りに来た強烈過ぎるeコマース新戦略を発表。
「Yahoo!ショッピング」を色々無料化するとともに、「ヤフオク!」のストア出店料や個人の出品手数料などを無料化。

●プレスリリース
Yahoo! JAPAN、eコマース事業における新戦略を発表「Yahoo!ショッピング」「ヤフオク!」のストア出店料を無料に個人の出店も可能にし、自由なECで新たなビジネスチャンスの創出へ

●詳細記事
孫正義氏「これまでのヤフーは間違っていた」、EC手数料「無料化」の意図説明


【Yahoo!ショッピング】
・初期費用無料(今までは、初期費用2万1000円)
・毎月の固定費無料(今までは、月額費用2万5000円)
・売上ロイヤリティ無料(売上の1.7~6.0%)

※ Tポイントの原資分や決済手数料などはかかる


●新戦略の何が衝撃なのか
上記3つの無料施策も強烈だけど、一番ヤバイと思ったのは、「顧客メールアドレス自社保有OK!」。モール最大のデメリットと言える顧客データを持てないために、顧客へアプローチが簡単にできないという不満感を解消した。
ある程度成長できたECサイトが、モールよりも自社運営のサイトへ注力し始める最大の理由と聞いたことがある。無料化もそうだが、メールの自由化は、ECサイトを惹きつける強力な動機となるだろう。「外部リンクの解放」も熱い。


●市場への影響はどうか
「Yahoo!ショッピング」としては、出店料や手数料収益から広告収益に転換するとの話なので、各ECサイトがその分浮いた予算で広告に出稿しやすいよう全力でテコ入れしてくるだろう。ECサイトの広告予算を全部獲りに行く勢いで。
ネット広告予算の動向にも、大きな影響を与えそうだ。

このYahoo!のeコマース事業における新戦略は、対楽天というのも大きいのだろうけど、ECサイトASPとCtoC市場については、Yahoo!に匹敵するビッグプレイヤーはいないから、力技で完全に蹂躙しに来た感じ。もし私が、ECサイトASPやCtoCビジネスに携わっていたら、ちょっと死にたくなる。

ECサイトもユーザーも、集めたもの勝ちだよね、と。


●Yahoo!JAPANの狙いとは何か
狙いは、Yahoo!・Tポイント連合経済圏の構築と拡大ではないか。
もし、Yahoo!JAPANが、Yahoo!・Tポイント連合経済圏の構築・拡大を目指すのであれば、今後モバイル決済(PayPal、Square、Coiney)のどれかを買収または提携するのではないかと予測する。
で、楽天経済圏に対し、Yahoo!・Tポイント連合経済圏でのガチンコ勝負を掛ける、と。
そして、スマホ・タブレットおよびリアルへの両社の対応状況が、勝負の分かれ目となるだろう。


●Tポイントについてのあれこれ
提携したとはいえ、なんでYahoo!JAPANがそこまでTポイント全面押しなのか、と思っていたら、今回のeコマース新戦略で繋がった。Tポイントが貯まるYahoo!カードも、今後全力で宣伝していくだろう。
リアルに強いTポイントは強力だが、Yahoo!からすれば外部サービスなので、コスト的には楽天より遥かに厳しくキャンペーンなどは中々難しいので、一概に楽天より優位とは言い難い。

また、楽天ポイントと違って、Tポイント自体が弱点になる可能性もあると考える。
個人情報保護法改正の方向性によっては、Tポイントは厳しい状況に追い込まれる可能性があり、それがリスクになるかもしれない。可能性はそこまで高くはないと思うが。
それに、一般ユーザーのTポイントへの信頼感がどんなものかというのが気になるところ。



個人的には楽天ユーザーなので、楽天経済圏がYahoo!・Tポイント経済圏に押されて停滞するのは困るけど、双方で切磋琢磨してサービスがより盛り上がっていくと嬉しいかな。

「ソーシャルゲームだけがなぜ儲かるのか」を読んだので、読書メモを書いた。
元DeNAの中山淳雄氏が2012年半ばから後半にかけて書かれた
「ゲームの本質」を体系化した本で、何年経っても色褪せない素晴らしい本。




●ソーシャルゲームの成功方程式
=「ソーシャル(人を集める力)→無料&招待インセンティブ」
×「ゲーム(人を熱狂させる力)→コミュニティ」
×「アイテムマネタイズ(熱狂をお金に変える力)→課金プレミアムシート」。


●ソーシャルゲームのユーザータイプ分類
ライトユーザー(月課金1000円以下)
ゲーム経験とソシャゲ経験が共に浅く、ゲーム機未保有。10-60代までと属性が幅広く、偏りは少ない。

ミドルユーザー(月課金5000円未満)
子ども時代にゲーム機でのゲーム経験が豊富で、ソシャゲ経験1年以上が多い。男女比率の偏りは少なく、大学生や若手ビジネスユーザーが多め。

ヘビーユーザー(月課金5000円以上)
30-40代中心。熱中しやすいギャンブル型と、コミュニティ作りに慣れているネットヘビー型と、極少数のランキング上位に君臨する超ヘビーなハイステータス型。


●ソーシャルゲーム市場の規模感(2012年前半時点)
月間アクティブ約2000万人(年間4000億円)。
内、課金ユーザーは20%の400万人(月平均6000円)。
課金ユーザーの内、ヘビーは40万人(月4万円で年50万円)、残りが360万人(月4000円で年5万円)。

ソーシャルゲームのヘビーユーザー(月平均4万円で年間50万円)というのは、パチンコユーザー(月3-5万円で年間30-60万円)に匹敵する。が、ユーザー層がそこまで一致している訳でもない。


●「遊び」の四分類
A.感覚的倒錯(操作性)→遊園地・操作系ゲーム。
B.オンリーワン(装飾性)→演劇・アバターや街作り系。
C.ナンバーワン(競争・協力性)→スポーツ・バトル系。
D.運命的倒錯(偶然性)→賭博系全般。

コンソールゲームは、A.感覚的倒錯(操作性)とC.ナンバーワン(競争・協力性)を刺激する遊び。
ソーシャルゲームは、B.オンリーワン(資産収集・自己顕示)とC.ナンバーワン(ソーシャル性)+D.運命的倒錯(偶然性)を刺激する遊び。

ソーシャルゲームにおける「カードゲーム」のブレークスルーとは、集客性の面でのB.オンリーワン(資産収集・自己顕示)の構造強化と、やり込み幅が大きいC.ナンバーワン(ソーシャル性)の構造強化の両方を同時に追求できたこと。

ソーシャルゲームにおいては、B.オンリーワン(装飾性)、C.ナンバーワンが、「人を熱狂させる力」となり、D.運命的倒錯(偶然性)が、「熱狂をお金に変える力」となる。


●インフライノベーションの4要素
「通信端末の普及(フィーチャーフォン)」
+「サービスプラットフォーム(公式ポータル・一括決済システム・定額課金制)」
→携帯キャリアが製造から販売まで支配力を持っていた日本ならでは。
+「コンテンツ(ゲーム)」
→2008年時点で、5000億円近いモバイルコンテンツ市場の約20%弱が、既にモバイルゲームだった。
(ちなみに、着うた・着メロで約30%、アバター・アイテム販売は僅か3%だった)
+「携帯課金の習慣・文化」
→2008年時点で、モバイルコンテンツ市場4835億円+モバイルEコマース市場8689億円
=全体で1.3兆円であり、1億人のケータイユーザーが月平均1000円を支払っていた訳で、
既に携帯で課金する習慣が確立されていた。
(2012年時点のソーシャルゲームユーザーは月平均2000円)


●マーケティングイノベーション
1.スキマ時間の創造
2.データ分析に基づくリアルタイムマーケティング
3.イベントマーケティング

アイデアから消費者までの「距離」が近くなった
これらのマーケティングの基準は、従来の「顧客の声」ではなく、「顧客の行動」である。
(ID-POSデータなども当てはまるかな?)
→パラメータをチューニングしながら最適値に到達する生産技術は、他社には真似しにくい非常に強力な差別化点となる。

※ 従来のマーケティングが、「情報を集める」「セグメント化したユーザーを集める」「マッチング」の三セットという「静的」な軸をベースにしているのに対し、リアルタイムマーケティングでは、ユーザーの行動という逐一変化する「動的」な軸をベースにしている。


●ソーシャルイノベーション
→ソーシャルゲームがやったことは、「昔から常に遊びには必要だった『ソーシャル』をデジタルな空間に再現するノウハウ」というイノベーションなのである。

→フリーミアムモデルの本質は、「ユーザーがコンテンツを作る」と「ユーザー自身がコンテンツになる」(娯楽には観客が必要)という二点に帰結する。

→ソーシャルゲームの熱狂を生む原動力である「成長感」「ご褒美」「人間関係」は、リアルな世界でも当てはまる。

→ソーシャル自体を商品とする仕組み。
1.関係性を遊びとする。
2.ユーザーがコンテンツになる。
3.ユーザーが成長する。

大事なことは結果ではなく、その成長プロセスの分解にこそ、眠っている。


●第五次産業を創造しよう
第一次産業=「食料」が価値を持つ
第二次産業=「モノ」が価値を持つ
第三次産業=「人(サービス)」が価値を持つ
第四次産業=「情報」が価値を持つ
第五次産業=「関係性(コミュニティ)」が価値を持つ
→第五次産業では、「コミュニティの中での自分の位置を高めてくれるデジタルコンテンツ」で収益を上げる。
(自分のアイデンティティを象徴する衣服、即ちアパレル産業とは非常に親和性が高い)
→「コミュニティ」による付加価値を商品にすることであり、「人を介さない自己増殖性」が本質である。
→この領域の鍵は、「優れた戦略」ではなく「優れた業務プロセス」であり、「開発技術(何を作るか)」ではなく、「生産技術(どう効率的に作るか)」である。

人間の娯楽は人間である。


●価値を生み出す錬金術
価値を生むには、「有用性」と「希少性」があればよく、ソーシャルゲームの真髄とは、「希少性のコントロール」にある。
価値の希少性が価値相場を創出する。全ての活動は、運営側とユーザー側、もしくはユーザー同士での「価値の交換」である。
ユーザー全体の価値総量は増え続け、徐々に進む価値のインフレは止められない。そして、価値総量が多くなり過ぎて、ユーザー側から価値を価値と認めなくなってきた時に、ソーシャルゲームは終焉を迎える。
なお、収益を求め過ぎて、「希少性のコントロール」をユーザーが感じさせてしまうと、あっという間にユーザーは離れていく。


●最後に
ソーシャルゲームは、あくまでも
「ユーザーに楽しんでもらう」ことが、サービスの中心であることを忘れてはならない。

このページのトップヘ