蠅の王 -Lord of the Flies-

ウェブと営業と三行日記。

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■東京で突出して多いFacebook検索数

現在、Google Insights for Searchで検索数を調べると、Facebook>Twitterとなり、
かなりFacebookが上回っていると出てくる。
だが、地域別に見ていくと、東京を除く地域では、検索数はほぼ全ての地域で
Twitterの方が多く、東京を除くと明らかにTwitter>Facebookとなることが分かる。

東京を除く46都道府県では、ほぼ全てがTwitter>Facebookという検索数になっており、
それもかなり差があるにも関わらず、全体での検索数だとFacebookがかなり多い。
即ち、東京からのFB検索数が、46地域での検索数の差を逆転し、
さらに大きな差をつけるほど突出して多いことになる。

Facebookの日本国内の検索数は、経年比較をしてもずっと東京が突出して多いのだが、
2008-2009年を境に東京以外の地域との差が非常に大きくなっていることが分かる。
これは、2009年にFacebookが世界一のSNSになったからと推測している。

FacebookはMyspaceを抜いて世界一のSNSとなった2009年後半から2010年にかけて、
日本国内でも100万人くらいのユーザー数がいると言われていたが、
実感値としてはかなり違和感があった。
だが、「日本でも外国人利用者が多い」という仮説が正しければ、納得できる。

※ 参考記事
Google先生が教えてくれた日本におけるFacebookの利用の実態 - もとまか日記
http://bit.ly/fRRJUp



■Facebookの「ユーザー数」と「日本国内での検索数」

なお、日本国内からの外国人のFacebook検索数が多いことは、
日本国内(と言うか東京)に外国人のFacebookユーザーが多い、という説明にはなっても、
「公表されている日本人ユーザー数の中には外国人が多く含まれる」という話にはならない。

つまり、日本でのFacebook利用状況の話をする時には、
「公表ユーザー数」 と「日本国内での検索数」を同列に扱ってはいけない訳だ。

少なくとも「Facebookの国内での検索数がTwitterより多いから、
FacebookがTwitterより勢いがある」というのは、明らかな間違いと言えるだろう。
検索数で分析するならば、「国内の日本人ユーザー」なら
「国内日本語ユーザーでの検索数」を見なければならない。

一方で、Facebookの「国内の日本人ユーザー」ではなく、「日本人ユーザー」について
検索数で分析する場合は、ほぼ日本語と思われる国内利用者に対し、相当数いると
思われる日本人の海外での利用者は、日本語とは限らないことに留意すべきだろう。


■Facebookの日本における利用状況を分析する際の注意点

以上のことから、Facebookにおける日本人ユーザーについて分析する際は、
「日本国内」「海外」の利用に分けて考えた方が良いと言える。
特に、国内でのFacebookの普及状況について分析するのなら、
「日本国内の日本語ユーザー」に限定しないと、実態と大きく乖離してしまいそうだ。

もし、講演とかセミナーでFacebookの国内での利用状況について話す人がいたら、
「日本人ユーザー」の定義について確認した方が良いかもしれない。
「国内」「海外」の合計なのか片方だけなのかで、分析の見え方が大きく違ってくる。
この点を考慮していない分析は、あまり当てにはならないという訳だな。


■Facebookの日本人ユーザー数について
Facebook Adsでの日本在住者への配信数は、
2010年10月時点で159万人(男性76万人・女性が80万人)で、
2011年2月時点で224万人(男性126万人・女性が95万人)。
4ヶ月で65万人のユーザーが増加している。女性の増加が少ない。

なお、全体では224万人だが、東京在住者に限定すると、
53万人(80km圏内でも66万人)。大阪在住者に限定すると、5.6万人。
全体の人数に対し、地域単位での数が少なすぎることから、
地域情報はプロフィールの「居住地」ベースだろう。

また、「日本語」使用者に限定すると、配信数は137.5万人とほぼ2/3にまで減少する。
(ちなみに、米国在住での日本語使用者は、8.1万人)
即ち、2011年2月時点で、Facebookの日本在住の日本語ユーザー数は、
137.5万人となり、残りの日本からの利用者86.5万人は外国人と思われ、
彼らのほとんどは東京からFacebookにアクセスしていると推定される。

※ Facebook Adsでの国判定は、IPベースで、プロフィールに居住地情報が記載されて
  いる場合は、居住地が優先される(FacebookのHelp参照)。
※ Facebookの言語判定がどうやっているのかは不明。誰か教えて。

【広告】会員制コミュニティサイトによる広告モデル1

未だに、竹の子のようにポコポコ生まれてくる会員制コミュニティサイトによる
広告モデルは、もっとも基本的な3点が理解されておらず、収益を如何に上げて
いくのか具体的な戦略が欠けたままスタートしてしまう場合が非常に多く感じる。

即ち、

1.集客:会員を集めること。
2.維持:集めた会員を活性化しアクティブ会員を維持し続けること。
3.収益:広告で収益を上げるには営業が必要なこと。


【1】集客-会員を集めること。
コミュニティサイトという入れ物があるだけでは、ユーザーは集まらない。
ユーザーがサイトを訪問し登録し継続的に利用してもらうには、4つの手法がある。
「情報」「コンテンツ」「インセンティブ」「コミュニケーション」

広告を売るための媒体価値としては、余程専門的なものでない限り、最低10万人規模の
会員が必要となる(性別・年代でセグメントしても、万単位を維持する最低ライン)。
しかしながら、会員を集めるには、特に短期間で集めるには非常にお金が掛かるのだ。

大抵の場合、アフィリエイトで集めるのだが、1ユーザーの登録あたり50~500円くらい
のコスト(登録条件や成果対象条件による)が掛かるので、1万人の会員を集めるだけ
でも先行投資として100万単位もの資金を投入する必要が出てくる。
そして、最終的に専門性のない会員制サイトは、累計会員数1,500万人を誇るmixiと
戦わなくてはならなくなるという絶望的な展開が待っているのだ。
(広告主の取り合いという意味でも、アクティブユーザーの取り合いという意味でも)


このパターンの最大の失敗例(まだ稼動しているが)と言えるのが、Anyだろう。
様々なベンチャーキャピタルからmixiを超える資本金を得て、アフィリエイトで
短期間に60万以上の会員を集め、SNSの中では何でも有りの高機能さを誇っているにも
関わらず、ユーザー活性化状況といえば、パッとサイトを見てもユーザー規模に
見合わない低いレベルであり、未だ広告収益の目処すら立たない状態であるからだ。


そこで、mixiとの正面対決を避ける方向性としては、カテゴリ特化型(例:@cosme/
化粧品)や職業特化型(例:m3/医師)などの特化型会員制サイトの道もある。
しかしながら、特化型のユーザーというのは、特化しているが故に、
マス広告的なアフィリエイトで大量に集めるのは難しく、サイト上の
「情報」「コンテンツ」「コミュニケーション」のいずれかを充実させて、
地道にユーザーを増やしていくしか道はない。

【成功例】
・情報:@cosme 化粧品のクチコミ
・コンテンツ: モバゲータウン 無料ゲーム
・コミュニケーション: 成功しているコミュニティサイト全般


そして、「情報」「コンテンツ」「コミュニケーション」を充実していく作業と
いうのは、アフィリエイトによる集客とは異なり、時間も人的リソースも掛かる
気の遠くなるような道である。何しろ、どんな頑張ってユーザーを獲得しても、
その時点では広告収益に繋げるためのスタートでしかないのだ。
しかも、折角獲得したユーザーも、あっという間にサイトに飽きてしまうので、飽きる
前までに、ユーザーにサイトへの居心地の良さを感じて貰わねば話が始まらない。

米国人の6割が行動ターゲティング広告に不快感
行動ターゲティング広告に光明を見出そうとする広告業界と、行動ターゲティング広告
に不快感を示すユーザーとの意識の差。その意識の差を解決しないまま行動ターゲティ
ング広告の実施を進めていくと、ユーザー離反を招き広告基盤の崩壊と成りかねない。

だが、その両者の意識の差は、広告業界の見せ方や情報開示などの姿勢によって
ユーザーの合意を得て、乗り越えていくことができると考えている。
結局のところ、ユーザーが媒体社を信頼できるかどうかが問題となってくるので、
より多くの信頼を集めた媒体社が行動ターゲティング広告市場を制覇していくのでは
ないだろうか。つまり、肝となるのは「信頼感」である。

日本市場において、圧倒的なブランド力・ユーザーのデータベース・コンテンツ量を
誇るのはYahoo! Japanであるので、全方位的に市場を制覇するのはYahoo! Japanで
間違いないだろう。そして、今後は、特定分野にてブランド力とユーザーデータベース
を兼ね備えた媒体社がそれぞれの分野で生き残っていくことになるのではないか。


【関連記事】
【広告】興味関心連動型広告「インタレストマッチ」は受け入れられるのか
【広告】広告効果測定には目的の明確化と全体最適化が重要

「インタレストマッチと広告の未来」ブロガーミーティングの開催
興味関心連動型広告「インタレストマッチ」。
コンテンツ+検索履歴+過去の閲覧履歴+属性情報をベースに、
サイトを閲覧中のユーザーの興味・関心にマッチした広告を表示するサービスだ。


インターネット上のアクションの大部分を占める「閲覧」に対して、ユーザーごとに
適切な広告を表示させる方式という点で、今後大いに伸びる分野であると思われる。
この分野が今後伸びていくかどうかは、結果的にユーザーから広告表示の合意を取得
しないといえる「興味連動型」がユーザーに受け入れられるかどうかに掛かっている。

意識的なユーザーの行動(ユーザーは広告表示を検索する時点で事実上合意済み)に
対して広告を表示する「検索連動型」と比較し、いつの間にか普段の閲覧行動を収集
される形の「興味連動型」に対して、ユーザーはある種の気持ち悪さを感じるだろう。
よって、私は、ユーザーの感覚を考えず下手に「興味連動型広告」を推し進めると、
ユーザーから嫌悪され分野自体が成り立たない恐れがあるのではと考えていた。


だが、行動ターゲティングの技術が使われているが、「行動ターゲティング広告」と
いうサービス名をYahoo!が採用しなかったのは実に上手いと思った。
何故なら、「行動ターゲティング広告」は媒体社視点であり、とてもユーザーから
受け入れられそうなサービス名・イメージと思えなかったからだ。

そういう意味で、既にネガティブな意見が目立ち始めている「行動ターゲティング」
という名称を使わず、ユーザーのメリットを前面に押し出したYahoo!のイメージ戦略と
日本最大のポータルサイトという立ち位置は、「興味連動型広告」をユーザーに
受け入れてもらう上で、最高の条件ではないだろうか。

Yahoo!によって、「興味連動型広告」を上手くユーザーに受け入れてもらうことが
できれば、「検索連動型広告」市場をGoogleが制覇したように、
Yahoo!は「興味連動型広告」市場において覇者となることができるだろう予測する。

広告効果測定が必要なのは当たり前、だけど現場に浸透していかないワケ
広告効果測定の指標として、「媒体ごとの」CPAのパフォーマンス向上ばかりを
考えていると、全体ではうまくいかないことが多い。「成果」のみを重視していると、
結局「認知」向上には繋がらず、広告を止めた途端に顧客は来なくなるからだ。

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