蠅の王 -Lord of the Flies-

ウェブと営業と三行日記。

タグ:携帯業界

ようやく2週間前にリリースされた噂のタダスマを確認できたので、問題点とかビジネス的に
どうかとか色々と考えてみたことを今更ながらブログにまとめてみる。


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第一印象としては、大学生向けに「データ通信料2980円以外は0円」を実現したのは面白い。
が、サービスサイトに必要と思われる情報が少な過ぎて、さらには重要説明事項と利用規約が
読ませる気がないだろう、と言いたくなるほど、読みにくい点に関しては、問題だと感じている。
月額2980円、学生向けデータ通信端末「タダスマ」発表



●説明不足と思われる内容

ザッと見ただけでもタダスマのサービスサイトには、「スマホではなくPocket WiFi」
「広告表示のされ方」「通話機能をSkypeで代用」「データ通信量の上限」
「契約解除料について」「個人情報の収集・活用内容」などは入れるべきだと思う。

利用者からすると、特に「通話機能をSkypeで代用」はちゃんと説明しておかないと、
後々トラブルになるのではないか。Skypeだと固定電話や携帯電話とは通話料金が別途掛かるし。
後は「3年縛りに満たないと契約解除料が掛かる」ということも。

また、タダスマというネーミングであるにも関わらず、実態は「スマホではなくPocket WiFi」と
いうのも、利用者に誤解を招く可能性が高いだろう。端末自体のスペックも低いので、
WiFiとしては兎も角、「ケータイ」や「情報端末」としてはかなり微妙なのではないか。
はたして、価格の安さだけで学生から受け入れられるかには、疑問が残るところではある。


●個人情報について問題と思われる点

タダスマは端末で広告表示するのだから、ユーザーのどの個人情報を活用してなのか、ちゃんと
説明し理解してもらわなければならない。申込時の登録情報で判別するつもりなのだろうか。
そういった点が、サービスサイトで全く説明されていない点は、ユーザーの理解を得る気が
ないと思われても仕方が無いだろう。
特に、利用規約 の「第5条 プライバシー」と「第20条 その他」には問題があると考える。

タダスマの利用規約で気になるところ1。
第5条 プライバシー「1 (略)利用者の個人情報が弊社と契約する加盟店・提携業者等に
対して提供されることについて利用者はあらかじめ同意するものとします。(略)」

→これは広告表示だけの話なのか、他の場合も想定しているのか、提供される個人情報の範囲は
 どこまでなのか、そういった点が明記されていない。


タダスマの利用規約で気になるところ2。
第20条 その他「1 当サイトでご注文した場合、利用者は株式会社オーシャナイズが
提供する他のサービスの会員になることを承諾するものと致します」

→どのサービスへの登録なのかの指定・説明がなく、サービス登録の同意取得になっていない。


●契約回線が一定数に達するごとに月額料金が少し安くなる方式

タダスマに関して1つ擁護しておくと、「契約回線が一定数に達するごとに月額料金が
少し安くなる方式」を「ねずみ講」と言っている人がいるが、そもそもこの方式ならば犯罪である
「ねずみ講」(無限連鎖講)とは全く形態が異なり、非常に失礼な話である。
考え方自体は、共同購入に近いのではないか。


●自社メディア専用端末という可能性

タダスマをビジネス視点で考えてみると、「端末販売」と「学生向けメディア」の2点あることが
興味深い。学生向けの広告や調査はどの企業も悩むニーズの高い部分であるし、しかも
携帯キャリアやGoogleやFacebookですらまだ実現できていない「広告・自社メディア入り端末」を
学生の手元に持たせることが出来る訳だから。

タダスマが「学生向けメディア」としてビジネス的に成り立つためには、10万回線くらいは
いるのだろうけど、メディア構築までの先行投資を「端末販売」という形で(たぶん)収益を
上げながらクリアしているのも、上手いと思う。
学生の同意と理解が前提とはなるが、化ける可能性はあるのではないか。


●まとめ

タダスマの所感としては、「データ通信料2980円以外は0円」というコンセプトは、
お金のない大学生向けにはメリットとなり良いと思うが、端末の特徴や注意事項など
重要な説明が省略され過ぎなのと、個人情報周りの説明・理解を得る努力が足りないところは
改善すべきだろう。今のところ、行動ターゲティング広告の会社でよくあるような企業側の
意図的な悪意は感じないので、きっちり改善すべきところは改善されることに期待したい。

「タダスマ」について色々考えてみると、上手くいくかは分からないし改善すべき点も多いと
思うが、スゴイ取り組みだと考える。と言うか、よく形にできたよね。ネット業界にいるから
こそ、端末のような「ハード」が入ることで跳ね上がる難易度とリスクがよく分かる。
粗も目立つがそれらを改善していけるのなら、オーシャナイズは今後も要注目ではないだろうか。
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移動電話機,8月の出荷が2カ月連続の前年割れ,ワンセグ比率は80%超え
携帯の販売台数が激減しており、2008年8月にいたっては前年同月比の
半分程度に留まっている。理由としては、下記の3つが考えられる。

1.2年縛りの販売形態による携帯購入サイクルの長期化
  →短期間で購入を繰り返すユーザーの買い控えが進んだ
2.販売方法の見直しによる端末価格の高騰
  →0円/1円端末など旧機種の安売りができなくなり購入意欲が削がれた
3.2008年夏モデルの魅力不足
  →キラーコンテンツと言える機能搭載がなく購入意欲が湧かなかった

上記理由のうち、「1」「2」はある意味政府の介入で発生した官製不況のような
ものだが、何はともあれ端末メーカーとしては、下記のような端末売り切り型の
ビジネスモデルが崩壊するかもしれないことにより、モデルの転換に迫られている。

1.新機種をどんどん出す
2.ユーザーに短期間でどんどん購入を繰り返してもらう
3.上がった収益を開発費に回し、新機種を開発する
4.「1」に戻る。

通年でも、前年比で20%以上も携帯の販売台数を減ると見られており、
上記の理由が変わらない限り、今後販売台数が増えることはないだろう。

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